焼きそばをいつもの3倍おいしく作る8つのポイント。隠し味は“赤い〇〇”
定番モノを、もっとおいしく。
「焼きそば」といえば、家庭料理の定番。自信を持って上手に焼くことができますか? 野菜がしんなり水っぽくなってしまう、味がキマらない、冷めたらマズくなる……今回は、そんなお悩みにこたえるべく、誰でも簡単に「本当においしい焼きそば」を作るコツをご紹介します。
「おいしい焼きそば」の5大原則と調理ポイント
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まず、おいしく作るために一番大事なのが、「火力」。具材の水分量を上手にコントロールしながら、手早く仕上げることが大切です。
ポイント(1):強火で炒める
弱火でゆっくり炒めると、野菜の水分が出てきてしまいますから、「強火」を心がけて。しっかり混ぜながら炒めれば、真っ黒に焦げてしまうことはありません。
ポイント(2):水やお湯を加えない
麺を蒸し焼きにしようとして水分を加えたり、蓋をするのはNG。家庭用の麺はしっかり蒸されていますし、ほぐれやすいので、このまま使いましょう。
ポイント(3):野菜を上手に選ぶ
きゃべつ、白菜、玉ねぎ、もやし、しいたけ、しめじなど、水分量の多い野菜ばかりにならないよう注意しましょう。今回使用する野菜は、キャベツ、ニンジン、インゲン、エリンギです。
焼きそばの醍醐味は、肉汁のうまみがジュワーっと広がり、全体を包み込んでいること。使うお肉は、断然「豚バラ肉」がオススメです。
ポイント(4):豚バラをカリッと焼き、おいしい脂を活用する
豚バラを小口に切り、油をひかずに並べて火にかけましょう。豚の脂があふれ出し、カリカリになったところで、肉を一旦取り出して。出てきた脂を炒め油として活用します。
最後のトッピングとして「かつお節」をかけるのも良いですが、もっと力強いコクを出すためには、富士宮焼きそばでおなじみの「あの粉」を。プロ級の仕上がりにまとまります。
ポイント(5):イワシ粉をたっぷりかける
マイナーな食材だと思われがちですが、大きなスーパーに行けば大概売っています。トッピングの際、青のりの前に惜しみなくふりかけて。
屋台の焼きそばでついついそそられる、ソースや麺の香ばしさ。これに近づけるべく、「麺の下ごしらえ」と「隠し野菜」を覚えましょう。
ポイント(6):麺をこんがり焼いておく
最初の下ごしらえとして、フライパンに油をひき、麺をきつね色に焼いておきましょう。皿にキッチンペーパーを敷き、余分な油は吸い取って。冷めてもおいしい焼きそばに仕上がります。
ポイント(7):「ネギ」を加える
青ネギ、白ネギどちらでも構いません。少量の「きざみネギ」を加えるだけで、華やかな香味感が加わります。
なんとなく味がしまらない時にオススメなのが、「隠し味」。欲しいのは、「酸味」と「スパイシー感」です。
ポイント(8):ソースを減らして「ケチャップ」や「ショウガ」を隠し味に
添付のソースを2割残し、代わりに「ケチャップ」と「おろしショウガ」を加えてみて。さらに、オリエンタルな風味を出したいこだわり派には、「ナツメグ」を。
ポイント(9):辛味を加える
辛さ引き立つ大人味に仕上げたいなら、「チョリソー(辛口ソーセージ)」を加えてみて。最後の仕上げに「コショウ」をしっかり効かせるのも有効です。
さあ最後に、これらのポイントをふまえた作り方をまとめました。
【材料(2人分)】
麺2玉、豚バラ肉100~150g、キャベツ2枚、ニンジン1/4本、インゲン3本、エリンギ2本、きざみネギ大さじ2、ソース2袋、ケチャップ小さじ2、ショウガ小さじ1/2、油大さじ1~2、塩コショウ、イワシ粉、青のり、紅ショウガ
※お好みで加えるもの
ナツメグひとつまみ、チョリソー2本
【作り方】
(1)しっかり熱したフライパンに油をひき、袋ごと手もみしてほぐした麺を入れてきつね色に焼く。キッチンペーパーを敷いた皿に出しておく。
(2)フライパンに豚バラを並べ、塩コショウをしてカリカリに焼く。肉は取り出し、出てきた脂をそのままにして、ニンジン、インゲン、エリンギを加えて強火で炒める。少ししたらキャベツも入れ、さらに麺、肉、スライスしたチョリソー、きざみネギ、ソース(2割を残す)、ケチャップ、おろしショウガ、ナツメグを加えて手早く炒め合わせる。最後の仕上げにコショウをふる。
(3)火を止めて皿に盛り、イワシ粉、青のりをたっぷりかけ、紅ショウガを添える。
<TEXT,PHOTO/スギ アカツキ>
【スギ アカツキ】
東大卒の料理研究家。在学中に基礎医学や生命科学を学ぶ。さらにオーガニックや久司マクロビオティックを学び、独自で長寿美容食の研究をはじめる。料理のモットーは「長く美しくを、簡単に」。忙しい現代女性に合わせた健康メニューが得意。ヨガ教室や人気ブログ(http://saqai.com/)も手がけている。
1.仕上がりがベチャベチャしない
2.肉がカリッとジューシーに仕上がっている
3.だしが効いている
4.香ばしさを感じる
5.味に奥行きがある
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12