Beauty
Lifestyle

アラサーになると訪れる「年相応のオシャレに悩む」問題【アラサー女子の哲学入門】

~アラサー女子は哲学者である 第4回~

 30あたりの年齢になると、年相応のメイク・ファッションを見失って、悩んでしまうことはありませんか?

 カールした薄い前髪にソバージュ、ピンクハウスの服を着て永遠の乙女的なファッションをしているオバサマを見て、「昔の流行りを引きずりすぎていないか!?」と後ろ指をさしていた20代の頃は、自分のオシャレは流行最先端だという自負がありました。

 でも、現在アラサーの私たちが青春まっ只中だった頃のメイクは、アイラインバッチリ、マスカラバッチリ。浜崎あゆみやエビちゃん(海老原友里)がカリスマとして君臨していた2000年代初頭の産物です。対して、いま流行りのメイクは薄めのアイメイク、カラコン、太眉、赤リップというバブル期リバイバルなメイク……。

 アラサー世代からすると、いま流行しているメイクには物足りなさを感じたり、どの程度まで盛るべきかがわからなかったりします。急激な流行りの変化に対しての適応能力が弱くなってきていることを感じざるを得ない今日この頃です。

年相応のオシャレ

気がつけば「悪目立ちしないためのメイク」に



 勝負メイクをしたい時でも、「いままでの勝負メイクは時代遅れなんじゃないか?」「でも、いま流行りのメイクをしたところで、見慣れない顔になり余計に老けてみえるのではないか?」「流行りのメイクをすること自体、年相応ではないのではないか?」と、さまざまな疑念が頭の中を駆け巡り、中途半端なメイクで落ちついてしまう。

 メイクを楽しむというより、「悪目立ちしない外見」を追い求めてしまうといったように、オシャレに対してのときめきは年々薄れてきてしまいます。

 少し前にも同じアラサー世代の上西小百合議員のメイクがバッシングを受けているのを見て、心が痛くなり、黒目がデカくなるカラコンを捨て、ナチュラルを心がけました。ですが、数日間は、覇気がなくなったしょぼくれた目をみるたびに、落ち込まずにはいられませんでした。

 ただ無難に、普通に、周囲となじむために、カモフラージュとしてメイクを行っていることに気づきました(カモフラージュ……アマゾンにいる昆虫かよ)。

 20代の頃は純粋に「可愛くみられるため」「異性の目を引くため」のメイクだったのに対し、アラサーになると「悪目立ちしないため」「変に見られないため」といったマイナス要因をカバーするための行動に変わってきつつある。不思議ですよね、メイクの使い方が、逆ベクトルになっています。

「年相応」なんて誰が決めた?



 さて、古代ギリシャの哲学者の言葉で「人間は万物の尺度である」というのがあります。どういう意味かというと、ひとつの物事に対して絶対的な基準などなく、個人の価値観によって、感じ方・考え方が変わってくるということです。

 例えば、中辛のカレーがあったとします。ココイチの10辛を食べ慣れている人からすると、「辛くない」と感じる。けれども甘口カレーに慣れている人からすると「辛い」と感じる。つまり中辛カレーを「辛い」か「辛くない」を決めるのは個人の尺度であって、カレー自体は辛くもあり、辛くなくもある。

 メイク・ファッションについてもそうではないでしょうか。「私にピッタリ!」と思うか、「自分には若すぎる」と思うかは、絶対的な基準のない曖昧なものだから、ほぼ主観でしか決められないということです。

 少し前にNYのオシャレおばあちゃん達がハイセンスすぎると、ニューヨークタイムズなどで取り上げられて話題となりましたが、「オシャレ」という曖昧な概念には、絶対的な基準も年齢制限もありません。「自分が楽しむためのもの」として付き合っていくと、メイクやファッションも楽しめそうです。

 ですので、私も今後はつけまつげを自重せずに生きていこうと思います。盛りメイクは、心の安定剤みたいなものですから。

原田まりる

昨年のハロウィンのときのもの。こういったナチュラルとはほど遠いメークをしているほうが安心します

<TEXT/原田まりる>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】

【プロフィール】
85年生まれ。京都市出身。作家・哲学書ナビゲーター。高校時代より哲学書からさまざまな学びを得てきた。著書は、『私の体を鞭打つ言葉』(サンマーク出版)。元レースクイーン。男装ユニット「風男塾」の元メンバー。哲学、漫画、性格類型論(エニアグラム)についての執筆・講演を行う。ホームページ(https://haradamariru.amebaownd.com/

原田まりる
85年生まれ。京都市出身。作家・哲学ナビゲーター。高校時代より哲学書からさまざまな学びを得てきた。著書は、『私の体を鞭打つ言葉』(サンマーク出版)。元レースクイーン。男装ユニット「風男塾」の元メンバー。哲学、漫画、性格類型論(エニアグラム)についての執筆・講演を行う。 原田まりる オフィシャルサイト⇒ https://haradamariru.amebaownd.com/
私の体を鞭打つ言葉

突如、現れた哲学アイドル!「原田まりるの哲学カフェ」を主催する著者が放つ、抱腹絶倒の超自伝的「哲学の教え」。




あなたにおすすめ