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シングルマザーは不幸じゃなきゃいけないの?ネットの書き込みにヘコむ【シングルマザー、家を買う/32章】

<シングルマザー、家を買う/32章>

 バツイチ、2人の子持ち、仕事はフリーランス……。そんな崖っぷちのシングルマザーが、すべてのシングルマザー&予備軍の役に立つ話や、役に立たない話を綴ります。


(前号までのお話)
3歳頃から“何か”が見えはじめた、表出性言語障がいの息子。極度の怖がりのシングルマザーは、息子に話す力の前に霊感を与えた神様に「余計なことしないで」と思うのだった。

少しでも笑ってもらえたら



 この連載を始めて9カ月。SNSでは共感してくれる人が増え、シングルマザーだけでなく、子育てをしているママさんや、障がいを持つ子供のママさんたちからメッセージをもらえたりするようになった。これは私としてもすごく嬉しいことで、この連載を始めることができて、心からよかったと思う。

 しかしその反面、ネガティブな書き込みも増えた。炎上とまではいかないが、心無い書き込みも増えたのだ。

 とはいえ、これは想定の範囲内。この連載を始めるにあたって、最初に編集の方から「シングルマザーを題材にするだけで、ネットへのネガティブな書き込みは増えると思います」と言われていたほどだ。

 たしかに、離婚やシングルマザーとして生きることをネタにして原稿を書くということに対し、いいふうに思わない人も多いだろう。しかし、私は同じような環境にいる人たちに、少しでも笑ってもらえたらという思いでこの原稿を書き始めたのだ。

 それなら、その書き込みにも真摯に対応していかなくてはいけない。そう思ったのが、心を痛めるきっかけとなった。

シングルマザーは不幸じゃなきゃいけないの?



 連載が始まってすぐに、「離婚をネタにするなんて非常識」「子供がかわいそう」という書き込みがされるようになった。さらに、離婚後、減量してモテたいと書いたときには、「余裕ですね(笑)」という書き込みまであったのだ(シングルマザーはモテたいとも思ってはダメなのね……)。

シングルマザー、家を買う/32章 その時にあらためて、「シングルマザー=不幸(であってほしい)」と思う人がいるんだということに驚いた。ニュースなどで「シングルマザー=貧乏」というニュースが大きく取り上げられたり、虐待された子供の親がシングルであれば、そこを中心にピックアップされたりすることが、その思考を助長しているのだろう。

 たしかにシングルマザーは貧乏かもしれない。社会的な支援制度だって必要だ。でも、だからといって、不幸であるとは限らない。勝手に「貧困=不幸」と結びつけないでほしい。その場でどれだけ楽しめるか、その思考だけで生き方は変わってくるのだから。……と遠吠えしたところで、きっとそう思い込んでいる人たちには届かないと思うのだけれど。

 どうしてこんなにも、偏見が育ってしまったのだろう。直接そういった声を投げかけられる免疫があまりなかったため、最初はかなり落ち込んだ。

 同じライター仲間で、いつもバッシングを受けるような鋭い記事を描く友達に相談すると、「有名税だから気にするな!」とアドバイスをもらい、少しは気が楽になったが、まったく有名でないライターの自分からすると、なんとも腑に落ちないところがある。さらに仲のいい友達に相談するも、みんなから「見なきゃいいんだよ」と真っ当なアドバイスをもらい、たしかにそうだなと思いつつも、どこか心の中のトゲは刺さったままでいたのだ。

電話占いでまさかのアドバイス



 そこで、私は久しぶりに1分198円で占ってくれる電話占い「魔法のじゅうたん」に電話をすることにした。果たしてこれは占うことなのかは不明だが、とにかく相談する相手が欲しかったのだ。久しぶりの電話にちょっぴり緊張し、まるで元カレに電話をするような感覚に陥った。まず、ここでいろいろ間違っている。

 いつも贔屓にしている呉龍先生は、「久しぶりです~!」と相変わらずチャラい声で私の電話に出てくれた。

「あの、私の連載が始まったんですけど、いろいろバッシングがあって……。すごいへこんだんですよね。この先、私はバッシングに耐えられるんでしょうか」

 まず、この質問からして占いではない。でも、そのくらい切羽つまっていたのだ。でも、大丈夫。お金を払っている以上、呉龍はなんでも答えてくれる。

 すると呉龍は、「は~い! ちょっと待ってくださいね~。タロットで視てみましょう!」と軽快に返してくれたのだ。

 私が耐えられるか耐えられないかをタロットで視れるのか……。なんだかすごいな。

⇒【次回】「『子連れで離婚なんてバカ女』という書き込みで感じたこと」

<TEXT/吉田可奈 ILLUSTRATION/ワタナベチヒロ>

⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】

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【吉田可奈 プロフィール】
80年生まれ。CDショップのバイヤーを経て、音楽ライターを目指し出版社に入社。その後独立しフリーライターへ。現在は西野カナなどのオフィシャルライターを務め、音楽雑誌やファッション雑誌、育児雑誌や健康雑誌などの執筆を手がける。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。座右の銘はネットで見かけた名言“死ぬこと以外、かすり傷”。Twitter(@singlemother_ky

シングルマザー、家を買う

年収200万円、バツイチ、子供に発達障がい……でも、マイホームは買える!

シングルマザーが「かわいそう」って、誰が決めた? 逆境にいるすべての人に読んでもらいたい、笑って泣けて、元気になる自伝的エッセイ。

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