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「30歳を過ぎると女性は結婚が難しくなる」のウソ

「30歳を過ぎると女性は結婚するのが難しくなる」

「何となくそういう傾向はあると思う」と、信じている人も多いと思います。

「25を過ぎると旬ではない」という意味から「女性はクリスマスケーキ」と形容されたとんでもない時代は既に過去の話となったわけですが、何となく「女性は30歳を過ぎると結婚するのが難しくなる」という意識が、現代でも人々の間に根深く残っているように思うのです。

 ですが、よくよく周りを見渡して欲しいのですが、本当に30歳を過ぎると結婚する人は急激に減るのでしょうか? 私は現在32歳ですが、Facebookなどを見ていても、歳の近い人たちは毎年コンスタントに結婚をしていて、結婚する人が急激に減ったという印象は全く受けませんでした。

 確かに地元が近い中高の同級生に関しては、20代のとある時期に結婚が立て続いたという印象を受けたことはありました。ですが、都会で働く人たちに関しては全体的に平均初婚年齢も遅いので、特に結婚する人が減ったという印象はありません。それは自分より少し上の世代を見ても思います。

 実際、データもそれを裏付けています。厚生労働省による人口動態統計を見てみると、平均初婚年齢は未婚者数の減少と同時に緩やかに減少しており、30歳を過ぎると急減するという現象を見ることはできないのです。

若い女性が好きな男からチヤホヤされなくなっただけ



 では、なぜ「30歳を過ぎると女性は結婚が難しくなる」という誤った言説がまことしやかに語られるようになったのでしょうか? それには主に3つの理由が考えられます。

 1つ目は、若さだけを駆使してチヤホヤされてきた女性が、若さだけをチヤホヤしたいと考える男性からチヤホヤされなくなったからです。当然、若い女性をチヤホヤするのが好きな男性は永遠と20代を相手にしたいわけですから、その層の男性から支持を得られなくなるのは当然です。

 ゆるふわ戦略で見た目ばかり磨いて、人としての魅力などの中身を磨いて来なかった人というのは、対等にパートナーシップを築きたい男性だけでなくチヤホヤしたい男性からの支持も失ってしまうわけです。ですが、ゆるふわ戦略を取ってきていない人には関係無いことですね。

人気が出なくなったのは婚活市場だけ



 2つ目は、婚活支援をしている人たちや合コンをしている人たちの現場感です。婚活などの結婚市場では、自然発生的に行われる恋愛結婚に比べて、即物的なスペックで相手をジャッジしがちです。そうすると当然そこにいる男性というのは、女性に対して若さと美しさを安直に求める傾向にあります。

 それを見ている婚活支援業者の人たちからしたら「やはり30歳オーバーの女性は人気が無い」と映るかもしれないのですが、彼ら彼女らはあくまでスペックジャッジの婚活市場という非常に限られた環境の中だけの話であるということを見落としているのです。

 確かに30歳を越えると妊孕性(妊娠のしやすさ)が低下して行くという問題はあるのは事実です。ですが、自然発生的な恋愛をしている人たちの間で、妊孕性低下を理由に「30代の人とは恋愛結婚したくない」と言い張る同年代男性は多数派でしょうか? 決してそうではないですね。結局、婚活市場で女性に産ませることを意識し過ぎる人たちが、そのような声を大きくしているだけなのです。(※なお、女性が妊孕性の低下問題とどう向き合って行くべきかについては、今度別途詳しくお話させて頂きたいと思っております)

 そして3つ目は、読者や婚活希望者を焦らせ不安にすることで消費を促したいと考える人たちがいるからです。雑誌の特集、ネットのコラム、そういった業者などです。

 先日、女優の佐々木希さんが報道陣から「35歳までに結婚したいか」「何歳までに結婚したいか」という質問を受けて、「ないです。タイミングですね」と答えたという芸能ニュースが報道されました。まさに彼女の言うように結婚はタイミングであるから、統計のデータもガクンと下がらないわけですね。

 とにかく恋愛・結婚にまつわる話には都市伝説がかなり多く存在します。ただ何となく情報を鵜呑みにしたら自分自身が苦しくなるだけなので、しっかり情報の根拠を探るクセをつけるとよいでしょう。書籍『恋愛氷河期』にもウソの情報の見抜き方について色々と触れましたが、この連載でも引き続きウソを暴いていこうと思います。

勝部元気

木曽駒ヶ岳の山頂から。後ろに見える御嶽山は山頂が完全に灰色です

⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】

【勝部元気】
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログ『勝部元気のラブフェミ論』(http://ameblo.jp/ktb-genki/)は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中

勝部元気
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログ(http://katsube-genki.com/blog/)は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
恋愛氷河期

著者は、ナンパ禁止論や反・不倫論で話題を呼んでいるコラムニスト。男性から、かつ若手からの立場で、女性に厳しい社会に真っ向からダメ出しをする。




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