「猫に“飼われる”覚悟で」『猫侍』の猫トレーナーが明かす、撮影秘話と猫を飼うコツ
北村一輝さん演じる強面の浪人・斑目久太郎と白猫の玉之丞コンビが人気を博している『猫侍』シリーズ。連ドラからスタートし、劇場版、そして連ドラの『SEASON2』を経て、現在は映画第2弾となる『猫侍 南の島へ行く』が公開中です。北村さんファンにも、ゆる~い映画好きな人にも、そしてもちろん猫好きにも大人気の本シリーズ。なかでも、絶大な人気を誇っているのが玉之丞を演じているあなごちゃん(玉之丞はさくらちゃんとのWキャスト)です。
女子SPA!では、北村一輝さんへのインタビューに続き、あなごちゃんのトレーナーを務めるZOO動物プロの北村まゆみさんにお話しを伺いました。
⇒【YouTube】映画『猫侍 南の島へ行く』予告編 http://youtube.be/6Vmxh9RKrZQ
――テレビシリーズ、劇場版第1作に、連ドラの『SEASON2』、そして今回の『猫侍 南の島へ行く』と続いてきて、北村さんとあなごちゃんの息もぴったりですね。
北村さん:北村一輝さんとは前回から相性ぴったりでしたが、今回はすぐに馴染んだというか、前作で北村さんが猫好きだということが伝わっていたと思うんです。それで今回は、会った瞬間に、「あ、この人、知ってる」というような感じでした。
⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=350674
――本当に可愛らしいおめめで、吸い込まれてしまいそうですが、あのまん丸おめめがあなごちゃんですよね。
北村さん:はい、そうです。今回の映画は特に、ほぼ、あなごですね。
――玉之丞はあなごちゃんと、さくらちゃんのWキャスト(前作の映画では成猫さくらちゃんとの3匹体制だった)ですが、どういった演じ分けになっているのですか?
北村さん:今回はジャックという黒猫(ヤムヤム役)が出てくるのですが、さくらとのほうが相性がよかったんです。なのでジャックとの絡みのシーンにさくらが出ていますね。もちろんあなごとも絡んでいますけど。それから、動きがあるシーンはほぼさくらです。たとえば捕らえられてしまった久太郎のところに歩み寄っていく場面はさくらが担当しました。
――映画で動物を使うというのは難しいことだと思います。ペットとして2大人気の犬と猫ですが、犬はまだしも、特に猫に演技をさせるのはさらに厳しいイメージがあります。現場ではどういったところに気を配られましたか?
北村さん:ほかの猫もそうですが、白猫は特にナーバスな子が多いんです。なので、できるだけ猫が嫌がるものを避けるようにしました。私が先に現場に入って、ここは逃げ込んでしまうからと塞いでいただいたり、大きな音が立つ作業は先に済ませていただいてから、猫を現場に入れるといったことをしていましたね。
猫にはネガティブなところがあって、嫌な経験をすると悪い記憶が残って、そこには行きたくないと学習してしまうんです。だから、そういう負の要素をできるだけなくす。猫の行動を先読みして、負の要素を全部排除した上で撮影に臨むように心がけていました。
――女子SPA! の読者には猫好きな人がとても多いのですが、猫を飼う上での何かアドバイスをいただけますか?
北村さん:おっしゃったとおり、犬と猫は2大ペットですが、まったく別の生き物です。猫の場合は飼い主が飼われる覚悟でいたほうがいいと思います(笑)。
――猫の飼い主のことは、よく下僕(しもべ)といいますものね(笑)。
北村さん:どうしても人間のほうが下僕になりやすい関係になるんですよね。それが苦でない方は猫に“仕える”といいと思います。そのほうが関係性はスムーズですね。ただ、わがまま放題にはしないほうがいいですよ。せがみ出すと、猫って結構しつこいんですよ(笑)。おやつとか。ねだり方がすごいんです。なので、甘やかしすぎないように。
――猫に飼われる覚悟で、でも甘やかしすぎず。
北村さん:はい。猫は自分が触って欲しい時だけ来たりしますよね。そういう部分も寛容に受け止めていただいて。愛情はちゃんと伝わっていますから。
<PHOTO、TEXT/望月ふみ>
『猫侍 南の島へ行く』は全国公開中
配給:AMGエンタテインメント
(C) 2015「続・猫侍」製作委員会
『猫侍 南の島へ行く』オフィシャルサイト http://nekozamurai.info/
ZOO動物プロ http://www.zoojapan.com/pro/produce.html

あなごちゃんは北村一輝さんを覚えていた!
猫の場合は飼い主が飼われる覚悟で
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi