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「産めばどうにかなる」という上の世代はわかってない

1人の女性が産む子供の数は、この20年間、1.5人を下回ったままだ。不況、待機児童、犯罪、いじめ、虐待etc. 子育てをめぐる状況がますます悪化していくなか、「こんな世の中じゃ子育てなんて無理!」と産む前に逃げ出す男女のホンネとは……。

イラスト “バブル世代”などと呼ばれる40代でも、子育てに不安を感じる人は少なくない。建設会社社長の渡部篤志さん(仮名・41歳)もそのひとりだ。

「妻とは4年前に結婚しました。彼女は派遣を辞めて専業主婦になりましたが、子供をつくる気はありません。今の社会では、成人まで子供を養育するのは怖いですよ。社長でも年収は600万円程度だし、中小企業なので何かあったときのリスクが大きい。雇用する側なので、余計にその思いが強いんです」

 実は今の妻とは再婚という渡部さん。前妻との間にも子供はいないが、当時と今とでは感覚がまったく違うという。

「27歳から36歳のときに結婚していた妻とは、当時流行っていたDINKSの感覚でした。収入も同じくらいで、家事も平等に分担して、互いの生活を楽しもう、という感じ。でも今は楽観的にはなれません。10年前の夫婦2人暮らしと今のそれでは、まったく状況が違います。上の世代の人は『産んじゃえばどうにかなる』と言うけど、経済成長があった時代と今を比べられないですよね」

 子供がいないぶん、愛犬を中心とした生活を送る渡部さんは「犬コミュニティで会う人たちも、子供がいないケースが多いですよ」と言う。

< ILLUSTRATION / Teslenko Petro >
― 「子供を作るのが怖い」大人たちの悲鳴【5】 ―




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