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「話を聞いてくれない彼」はモラハラ男か?被害者に聞く判断基準とは

【モラハラ男vol.1】  栗田貫一、米倉涼子……と、今年芸能界ではなにかと「モラル・ハラスメント」が話題に上がっている。その略語である“モラハラ”は、今年の「新語・流行語大賞」の候補ともささやかれているとか。  多くの人がこの言葉を知るきっかけとなったのが、高橋ジョージ・三船美佳夫妻の離婚騒動ではないだろうか。しかし、言葉だけが独り歩きしてしまって、その実情を十分に理解している人は少ないかもしれない。 モラハラ

どこからがモラハラ? モラハラの判断基準とは?

 そこで今回、三船美佳が裁判所に資料として提出した本『モラル・ハラスメントのすべて』の著者の一人、モラル・ハラスメント被害者同盟代表・熊谷早智子氏に、モラハラとは一体どんなものなのか教えてもらった。 「モラハラとは、相手を態度や言葉で高圧的に支配し、恐怖感を与えて思い通りにコントロールする精神的暴力のこと。普通1対1の関係で、加害者はまわりにはバレないように、相手にプレッシャーを与えます。三船さんのように配偶者間の場合もありますし、恋人同士、職場でも起こりえます。  モラハラに関する相談に乗っていると『無視をされた、話を聞いてくれない。これってモラハラですか?』なんてよく聞かれるんですが、これだけではモラハラかどうかはわかりません。どれも、通常の人間関係を築く上で起こることですよね。  私は結婚直後から夫にモラハラを受け続け、モラハラという言葉を知るまで19年間一緒に暮らしてきました。彼の機嫌が良いときは、冗談も言い合える間柄。でも、一度機嫌を損ねると、1週間も2週間も口をきいてくれなくなり、話し合いの余地もないからもう手が付けられませんでした。  その間、子どもたちも含め家の中が緊張状態。そのうち、日用品などちょっとしたものを買うときにも『これは彼が気に入るだろうか、機嫌が悪くならないだろうか』が判断基準になっていたんです。  夫の不機嫌は、いつも突然始まりました。夫は、魚は焼きたてしか食べませんでした。ある朝、いつものようにタイミングを見て食卓に出しましたが、夫はリビングの隅で、新聞を読んでいました。 『ご飯できたわよ』、そう何度話しかけても、返事がありません。“私は魚が冷めてしまう……”と、ひとりヒヤヒヤしていました。しばらくして夫は食卓につくと、焼き魚のうえに手をかざし、その皿をわきに置いてこう言いました。 『俺にこんな冷めた魚を食わす気か』  何をしでかすかわからない彼に、私はビクビクしていました」

怖い、ドキドキする…基準は被害者の感情

「無視をされた、話を聞いてくれない――。モラハラは一例を挙げるととても些細なことのように見えるので判断しにくいのですが、その線引きとなるのは被害者側の感情です。加害者に対して“怖い”、“ドキドキする”といったマイナスの感情を抱いているかどうか。  私は当時、彼におびえていたという感情に気づいていませんでした。被害者が自分ひとりで気づくことはとても難しいです。だから、ひとりでも多くの人にモラハラについて正しく理解してほしい。  そして友人や知り合いからなにか相談を受けたとき『よくあることよ』と済ませるのでなく、『それって、モラハラかもしれないよ?』と被害者が気づくきっかけを作ってあげることが大切なのではと思います」 【熊谷早智子氏】 自身もモラハラの被害者で、結婚直後から夫からの精神的暴力を受け始めた。結婚19年目、「モラル・ハラスメント」という言葉をネットで知ったのをきっかけに、半年後に離婚。モラハラで悩んでいる人の力になりたいという思いから、2003年よりポータルサイト「モラル・ハラスメント被害者同盟」を立ち上げ、モラハラに悩む人の支援や情報提供などの活動をする。著書に『家庭モラル・ハラスメント』『母を棄ててもいいですか? 支配する母親、縛られる娘』、共著に『「モラル・ハラスメント」のすべて 夫の支配から逃れるための実践ガイド』などがある。 ●モラル・ハラスメント被害者同盟(http://www.geocities.jp/moraharadoumei/) <TEXT/廣野順子>
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家庭モラル・ハラスメント

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