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急に不機嫌になって説教…モラハラ男にありがちな言動とは

【モラハラ男vol.5】

 少しずつ認知されてきた“モラハラ”という言葉。しかし、言葉だけが独り歩きしてしまって、その実態を十分に理解している人は少ないかもしれない。そこで今回、モラル・ハラスメント被害者同盟代表・熊谷早智子氏に話を伺った。

彼がかわいそうで見捨てられない……



ケース4・Dさんの彼<レクター博士型>

※熊谷さんのもとを訪れた相談者のケースをもとに、プライバシーを考慮して一部脚色を加えています

「付き合っている彼は、普段は優しいのですが、ときどき不機嫌になり、急に何も話をしなくなります。『どうしたの?』と聞くと、最初は『別に』などと言うのですが、そのうちずっと前のことを持ち出して『あの時のお前の言葉が忘れられない。謝れ』と言うんです。

モラハラ 何のことだかわからないまま、彼をなだめるように謝るのですが許してくれず、長い間くどくどとお説教されます。

『その時はこうだったから……』と説明などしようとすると、『言い訳するな!』と言われ、彼の怒りが大きくなるだけなので、最近はただひたすら謝っています。だから、いつも彼の機嫌を気にして彼が気分を害さないように言葉を選び、彼の言うとおりにする癖がつきました。

 ひどい人だなと思うことはありますが、彼は子どものころ親に虐待されて育ったので、優しさに飢えているんだと思います。私がいなくなったら、彼はひとりぼっちになってしまうから、見捨てることができません。いつかきっと彼の性格が変わる日が来ると信じています」

『お前はダメな女だ』がモラ男の典型的な言動



「彼は話し合おうとすると『前はこう言ったじゃないか』と過去のことを持ち出してきて、だんだん焦点がズレていき、何について話し合っているのかわからなくなってしまう。

 そして彼は最終的に、『お前はいつも間違っている』『お前はダメな女だ』ということをオチに持ってくる。これもモラ男がする典型的な言動のひとつ。だからモラ男とは話し合いにならないんです。

 私の夫もそうでしたが、モラ男自身が虐待を受けていた、貧しい家庭だったなど、育った環境に問題があるケースも多いです。それが好きな男性なら、誰もが『本当の優しさや温かさで幸せにしてあげたい』という思いを抱くでしょう。

 でも実は、モラ男はそんな彼女の気持ちをわかって利用しているのです。まるで冷徹に計画を立てて殺人を実行する“レクター博士”のように。『こいつは俺のことをかわいそうだと思っているから、絶対に俺から離れられなくなる』という風に仕向けていますから、たちが悪いですよね」

<TEXT/廣野順子>

【熊谷早智子氏】
自身もモラハラの被害者で、結婚直後から夫からの精神的暴力を受け始めた。結婚19年目、「モラル・ハラスメント」という言葉をネットで知ったのをきっかけに、半年後に離婚。モラハラで悩んでいる人の力になりたいという思いから、2003年よりポータルサイト「モラル・ハラスメント被害者同盟」を立ち上げ、モラハラに悩む人の支援や情報提供などの活動をする。著書に『家庭モラル・ハラスメント』『母を棄ててもいいですか? 支配する母親、縛られる娘』、共著に『「モラル・ハラスメント」のすべて 夫の支配から逃れるための実践ガイド』などがある。
●モラル・ハラスメント被害者同盟(http://www.geocities.jp/moraharadoumei/

家庭モラル・ハラスメント

あなたも被害者かも――。夫の非情な言葉や態度によって傷つく妻たちが急増している! 私が結婚生活で夫から受けてきたのは「虐待」そのものだった。




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