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ネイルサロンの悲劇! “華やかな世界”の裏側は人間関係がドロドロ…

“美しい容姿を手に入れるためには、美しい心から”……みたいなことが、よく美容雑誌に書かれている。上っ面の美しさを磨くよりも、内面を鍛えましょうという意味らしい。

 ところが、都内の某ネイルサロンに勤めていたマリエさん(仮名・27歳)は、「美容業界において、内面が美しい人なんてまずいないですから」と断言する。

ネイルサロン「昔から美容関連の仕事に興味があり、念願かなって都内のネイルサロンに就職することができました。でも、華やかなのは外面だけ。美しさを追求する人ってどこかおかしくなっちゃうんだって実感しました」

 マリエさんは、勤め始めてすぐに、お店の様子がおかしいことに気づいたそうだ。

“鬼の形相”でオーナー激怒のワケ



「うちのオーナーは40代の女性なんですけど、スピリチュアル的なモノが大好きなんです。美しいものを視界に入れると、自分自身も美しくなるっていうのを提唱してて。最初は私もそれに賛同してたんですけどね」

 ある日、事件は起きる。

「お店の一番目立つところに、クリスタルが入った水槽が置いてあるんです。開運効果があるとかナントカで。その水槽の水を入れ替えるのが、朝一番の仕事なんですけど、私がいつものように水を取り替えていると、それを見たオーナーが飛んできて、『なんで、水道水入れてるのよ!』って鬼の形相で怒りだしたんです。

 どうやら、ミネラルウォーターじゃないと効果が薄まるらしいんです。素直に謝って、なんとかその場は収まりました」

「水槽はよく洗っておいて」と言われたものの、洗う際は水道水でも問題ないらしい。それで意味あるのか? とマリエさんは疑問を感じずにはいられなかった。

縁起が悪い『黒』は絶対NG



「水槽事件から一週間も経たないうちに、またオーナーの雷が落とされました。原因は私が黒いワンピースを着て出勤したから。

『縁起の悪い色で店の売り上げが落ちたらどうする』ってマジギレですよ。結局、着替えるために一度家に帰らされました。黒が縁起悪いっていうけど、オーナーは黒髪ロングなんですよ。腑に落ちませんでしたね」

 黒い服禁止令が出たマリエさんは、それ以来、明るい柄の入った服しか買わなくなったという。

ワードローブ

お店が閉店! 一体何が?



 スピリチュアルマニアなオーナーに呆れつつも、真面目に仕事に取り組んでいたマリエさん。しかし、事態は急変する。突如、ネイルサロンは閉店してしまったのだ。一体何があったのか?

「私のあとに入った新人さんでケイコさんという人がいたんですけど、彼女はスピリチュアルにかなり理解がある人。なのでオーナーにもとても気に入られていました。ある日ケイコさんが『自宅でも練習がしたい』ということで、ネイル道具一色を家に持って帰ったんです。

 正直私たちは自腹切って道具を買って家で練習してるのにケイコさんだけズルいと思ってたんです。でもオーナーは『やる気のある彼女に力を貸したいし、彼女はいずれ店を引っ張っていく存在だから』といって聞く耳を持ちませんでした」

 しかし、それがいけなかった。なんとケイコさんはこっそり自宅にお客を呼んで仕事を始めていたのだ。店のものを持ちだして小遣い稼ぎをするケイコさんに、マリエさんたちは怒り狂った。

「ありえないですよね。それがきっかけでケイコさんは店を辞めました。でも、そもそもオーナーがケイコさんを特別扱いするから、そんなことになった。怒った従業員が半分近く一気に辞めちゃったんです。

 人手がなくて店が回らなくなり、結局オーナーから『閉店』を告げられました。スピリチュアルって一体何の効果があるんですかね……」

 ミネラルウォーターを水槽に入れ続けた日を思い返し、力なく笑うマリエさん。以来、『スピリチュアル』という言葉にアレルギー反応が出るようになったという。

 美しさを提供するネイルサロン。その裏側では、従業員たちのドロドロとした思念が渦巻いている……のかもしれない。

<TEXT/北条マサ子(清談社)>




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