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「崖っぷち女子」特集・本は、独身への脅迫ビジネスだ

「崖っぷち女子」というフレーズを使っている本や雑誌の特集、または婚活支援業者を見たことはありませんか? この単語を聞いて、「周りはほとんど結婚しているのに、独身のままの私は崖っぷち女子なのかも……」と不安に思う人もいるかもしれません。

崖っぷち ですが、よく考えて欲しいのですが、そもそも崖なんてものは本当に存在するのでしょうか? 独身を続けることが崖から落ちることのように悲惨なことなのでしょうか? もちろんそんなことありませんね。結婚して不幸になる人だってたくさんいるわけです。

「崖っぷち女子」という言葉を考えた人は、おそらく自分の人生における幸せを見つけ出すことができず、ただ結婚ができるかできないかだけで人の人生の幸不幸が決まると思っているから、独身が続いている状態は崖っぷちに映ったのでしょう。

 つまり、結婚しか幸せを知らないのかと思います。結局のところ、「結婚で人生の幸不幸や勝ち負けが決まる」と考えている人以外は、そもそも崖なんてものは存在しないのです。

 にもかかわらず、崖っぷち女子という言葉を使っている業者たちは、勝手に既婚者と独身者を真っ二つに分断して、あたかも崖があるように見せかけます。彼ら彼女らは、「適齢期内に結婚しなきゃあなたの人生負け組よ?」と独身女性を脅迫して、自分の商材を購入させたいだけの脅迫ビジネスです。

「結婚は本当に幸せか?」と己に問う



 このようにして、わざと独身女性を不安な状態にして消費を促す業者は、「終末論を唱える宗教ビジネス」や「人工物を悪とし、製品が自然であることを過度に求めるマルチ商法」などとビジネスモデルが非常に似ています。架空の理論を言葉巧みに使って、見聞きした側の不安感や恐怖心を高めて、必要性を誤認させているだけ。つまり、完全に自作自演なわけです。

がけっぷち_2 また、商品やサービスの提供側にそのような脅迫ビジネスをやっているという自覚が無く、本気で相手のためになると思っている人が多いところも、終末論宗教や自然系マルチ商法に瓜2つです。

 では、このような恋愛・結婚における脅迫ビジネスに、不安にさせられないためにはどうすれば良いのでしょうか?

 まずは反対側から考えてみることが大切です。たとえば、結婚している人は果たしてみんな幸せなのかと考えると、必ずしもそうではないと分かります。既に述べたように、結婚したことで崖から転がり落ちるような不幸な人生になってしまった人だっているわけです。

 また、将来は結婚をしようと思っている人であっても、「自己肯定感が低いから、パートナーに対して依存する傾向が強いため、今はパートナーを探すのではなく、自分としっかり向き合う時期にしたほうが良い」ということだって十分ありえます。読者や消費者の状況を見ようとせず、ただ単純に結婚を焦らせるのは、決して向き合っているとは言えません。

恋愛や結婚の情報に振り回されないのが一番



 残念ながら、恋愛や結婚に関しては、脅迫ビジネスがたくさん存在します。ですので、とある情報を見聞きして不安を感じたら、「これは踊らされているのかも?」と一度疑ってみるようにしましょう。

 私の著書『恋愛氷河期』では、「恋愛・セックス・結婚がうまく行かないのは、(あなたが悪いのではなく)社会が悪い」というのをキャッチフレーズにしています。脅迫ビジネスがあたかもあなたに非があるかのような言動で不安を煽ってきても、是非このフレーズを思い出して、「自分は悪くないんだ」ということをしっかりと再確認して欲しいと思います。

 恋愛も結婚も自分がしたいと思った時にすれば良いだけですし、一生しなくても良いものです。どうか脅迫ビジネスの戯言や社会のくだらないノイズに振り回されずにいることを心から願っております。

身延山久遠寺_勝部元気

身延山久遠寺で祈願。本が必要としている人のもとに届きますように(勝部)

⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】

【勝部元気】
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログ『勝部元気のラブフェミ論』(http://ameblo.jp/ktb-genki/)は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中

勝部元気
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログ(http://katsube-genki.com/blog/)は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
恋愛氷河期

著者は、ナンパ禁止論や反・不倫論で話題を呼んでいるコラムニスト。男性から、かつ若手からの立場で、女性に厳しい社会に真っ向からダメ出しをする。




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