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なぜ、男が選ぶ店は“下半身”重視なのか

 美味しいお店でのデートって良いものですよね。昔から、食事と恋愛の関係は深く、「デート≒お店での食事や飲み」と考えている人も多いかと思います。実際、恋愛特集でデートにピッタリなお店を紹介することはよくあることです――。

 ですが、「お店でのデート」について書かれた男性向けの記事を見ていると、かなり気分が悪くなってしまいます。というのも、お店でのデートについて語る男性向けの記事は、「相手を落とす(≒肉体関係を持つ)ためにはどんなお店が良いか」という視点で語られているものが大半だからです。つまり、下品な言葉で表現すれば「ヤレる店」しか存在しないのです。たとえば、照明が暗い店内や、密着度が高いつくりの席など、女性を口説くことを手段としたお店です。

 もちろん、相手との関係が始まることを目的として、雰囲気の良いお店をデートで利用することは否定しません。ですが、お店でのデートはそれだけが目的ではなく、「自分も相手もデートそのものを楽しむ」という目的もありますし、「日常を共にするパートナーと非日常を楽しむ」という目的もあるわけです。

女性向けメディアや女性の発信者は、それら3つの目的に関して読者層に応じてバランス良く発信しているかと思うのですが、男性向けメディアや男性の発信者はかなり「落とす目的」に偏重していると言えると思います。

 もちろんそのような男性の偏った下心も十分理解した上で、「男をジャッジする優位な立場でおもてなしされるデートを楽しみたい」という女性が相手なら全く問題ありません。ただし、それは女性の中でも一部に過ぎませんよね。にもかかわらず男性メディアが「落とす目的」ばかりなのは、まさに男女の意識がすれ違っている典型例と言えるのではないでしょうか。

付き合った先のことを考えない日本の恋愛



 日本の恋愛や結婚は開始する前に視点が行き過ぎていて、開始した後に対しての興味関心が低い傾向にあります。受験期間の時だけ必死に勉強して、合格したら勉強しなくなる日本の大学生と全く同じですね。このような発想ばかりしていれば当然、「釣った魚に餌をやらない」タイプの男性を量産することになります。男性向けメディアに「釣りの仕方しか載っていない」のは、その表れと言えるでしょう。

 では、なぜこうも日本の男性向け記事は、「落とす目的」ばかりなのでしょうか? いつも言っていることですが、結局のところ本当の自分に自信が無いからです。自信が無いから、相手から承認されるという行為(≒モテ)を延々と求めてしまう。

 そんな記事に翻弄される男性は、いかに相手から承認をもらうか、そのことばかりに必死になっているエゴイストであり、「承認欲求暴食いモンスター」なわけです。たとえ社会的地位や経済的地位を得たとしても、いまだに「女性を落とす」という文脈でしかデートを語れない「承認欲求こじらせハイスペ男子」たちもたくさんいます。社会的地位と恋愛コミュニケーションの成熟さは一切関係無いのです。

 さらに、最近はネットで情報交換をすることも増えてきていることもあり、肉体関係を持つことに必死になっている男性たちが、デートで使ったお店をブログやTwitterに載せている様子を時々見かけます……。

交際前デートにこだわりすぎると、変な男にハマりやすい



 それに比べてFacebookで料理と一緒に撮った写真を載せている人は、マトモな男性が多いように思います。中には例外もいるかもしれませんが、芸能人が浮気で使ったお店をブログに載せないのと同じで、「落とす目的」で使っているお店の写真を様々な関係者が見ているFacebookで何度も晒すようなことはまずしませんね。

 以上のように、女性側が交際前デートのお店にこだわっていると、「落とす目的」男性からの恰好のターゲットになってしまうというリスクが高くなります。逆に、長期的にラブラブな関係を続けているカップルに聞いてみれば分かるのですが、彼ら彼女らで交際前にお店デートにこだわったという人は少数派です。交際前のデートはそれほど重要ではない。この事実にもっと気が付いて欲しいです。

 もし日常を共にするパートナーを見つけて長期的な関係を築きたいと考えているのであれば、お店デートに対するこだわりはむしろ弱いほうが上手くいくのかもしれないと私は思うのです。

この日は撮影だったので美容室でセットしてもらいましたー!(勝部)

⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】

【勝部元気】
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログ『勝部元気のラブフェミ論』(http://ameblo.jp/ktb-genki/)は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中

勝部元気
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログ(http://katsube-genki.com/blog/)は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
恋愛氷河期

著者は、ナンパ禁止論や反・不倫論で話題を呼んでいるコラムニスト。男性から、かつ若手からの立場で、女性に厳しい社会に真っ向からダメ出しをする。




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