憧れのシェアハウス、住んでみたらストレスだらけ
この秋、放送1年を迎えたフジテレビの人気番組『テラスハウス』。毎週楽しみにしているという方も多いはず。かくいう筆者も絶賛ハマリ中です。
『テラスハウス』を知らないという方のために簡単にご説明しますと、シェアハウスで暮らす男女6人の生活を四六時中追ったリアリティ・ショー。昔でいう「あいのり」のシェアハウス版みたいな感じです。
もちろん、リアリティ・ショーですから、台本はございません。若者たちのありのままの人間模様が見られるわけなんですが、これがまあ面白いんですね~。特にシェアハウス内の恋愛は、たまりません! くっついたり、別れたり、振ったり、振られたり。身悶えシーンが満載なんですよ。
ところが、実際に男女共同のシェアハウスに住んでいるというAさん(26歳・アパレル)は「実際に住んでみると大変」と言います。
「私はアラサーの女性と相部屋だったんですが、毎日のように自分のものがなくなるんです。はじめはヘアクリームや化粧品くらいだったのが、だんだんとエスカレートして、財布からお金が抜かれていた時もありました。だからお風呂やトイレの時も、貴重品は常に持ち歩くようにしていました」
どんなに家賃が安くても、お金を盗まれたら意味がありません。新参者だったAさんは、誰にも言えないまま、泣き寝入りを続けるしかなかったんだそう。
「『シェアハウス』というと、なんとなくオシャレなサブカル系男女が集うイメージがありますが、実際はオタクと売れ残りの巣窟でした。どこにも行き場がないので、日がな一日家にこもっているんです。『俺たちは似たもの同士だ』とか言って住人同士でだらだら過ごしている様を見ていると、自分までダメ人間になってしまいそうで、頭がおかしくなりそうでした」
美男美女揃いの『テラスハウス』とはエライ違いです。“環境で人は変わる”といいますが、マイナスのほうに影響を受けるのでは、これまた意味がありません。
「オワコンな人たちばかりでしたが、そんな人たちでも恋愛はするみたいで、内部は結構な“兄弟姉妹”っぷりでしたね。私も何度か迫られたことがあって、気持ち悪くて仕方がありませんでした。また、女性の嫉妬も怖くて、気の休まる時がありませんでした」
もはや無法地帯……。大学のサークルでもそこまでひどくはないですよね。しかもお風呂も男女共有なため、Aさんが入っているにも関わらず、気づかないふりを装って扉を開けられたこともあったとか。
もちろん、これらはAさんが住んでいたシェアハウスの例で、すべてがこうとは限りませんが。
やはり、『テラスハウス』のように、何事もなかったかのように過ごすのは無理ですか……。そう考えると、すごいですよね、哲ちゃん(※「テラスハウス」メンバー)。一人暮らしよりも安心で経済的だという理由でシェアハウスに住んでいたYさんですが、ストレスフルな生活に疲れ、近々引越す予定だそうです。
シェアハウスへの憧れはあるけれども、実際暮らすのは大変そうかも。大人しくお家で『テラスハウス』を楽しんでいようと思います。
<TEXT/寺門直美 PHOTO/Nikolai Sorokin>
物がすぐなくなる!
