一般的に猫に演技をさせるのは難しいとされていますが、その常識を覆すのが「佐々木動物プロダクション」。 　「あまちゃん」「ヨルタモリ」の「ドロップ」や、映画『猫なんかよんでもこない。』に出演している「のりこ」と「りんご」など、演技ができる猫が多数所属し、『アイドル猫のつくりかた』なる写真集も上梓しています（2016年2月11日発売）。 ⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=457261 　猫をアイドルにさせる秘訣を、アニマルトレーナーの第一人者・佐々木道弘さんに伺いました。 ※佐々木さんは2015年11月に急逝されました。最後となってしまったインタビューをお届けします。 　まずは上の写真をご覧ください。 　2匹の猫たちが、ウエディングケーキの前でおすましして、同じポーズで座っています。新郎のキリっとした表情がたまりません。ごく普通の猫だと、じっとしていられずに逃げてしまうことでしょう。 　彼らは、佐々木さんの「座れ」「待て」の指示に従って、「お芝居」しているのです。 「この子らは、『座れ』『待て』を理解していますよ。カットがかかると、『こんな感じでよかった？』とこちらの顔を伺うこともある。プロの俳優なんです」と佐々木さん。 　佐々木さんによると、アイドル向きの猫は以下のような性格だそうです。 ・食いしんぼう ・おっとり ・好奇心旺盛 ・注目されるのが好き 「演技のできる“アイドル猫”になれるかどうかは、まずは“ごはんへの食いつき”で判断します。こちらの思い通りの場所に目線をもらったり、歩いたり走ってもらうときには、ごはんの食器を鳴らして気を惹くんですよ。普通の猫は環境の変化をとても嫌いますが、ロケ場所などの慣れないところでもごはんに興味を示すくらいの食いしんぼうは、アイドルになれる可能性が高いんです」（佐々木さん、以下同） ⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=457027 　性格で言うと、おっとり、もしくは好奇心旺盛な子がアイドル向きだそうです。 「おっとりタイプは、初めて訪れた撮影場所でも物おじせず、演技に入っていける。『待て』の演技が得意ですね。新婦を演じたドロップがこのタイプです。好奇心旺盛な子は、慣れない環境に興味を示していい顔をしてくれるし、動きのある演技が得意ですね」 　また、「注目されるのが好き」な子は、主役級の役を与えるといい演技を見せるのだとか。 「新郎役のぽんずがこのタイプ。撮影でほかの猫に注目が集まると不機嫌になるフシがあります。いい演技ができると“すごいだろ？”と得意げな表情を見せることも（笑）」 　猫は無理に演技をさせようとするとへそを曲げるので、強制しないことも大事だそうです。 「その子の性格を考えて、どうしたら気持ちよく動いてくれるのか試行錯誤するのが僕らの仕事なんですよ。褒めたりなでたりもするけど、やっぱり猫を一番やる気にさせるのは、ご褒美のごはんでしょうね（笑）。最近は『ちゅ～る』の人気がすごい。あれは食いつきが違いますね」 ⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=457011 “食器の音に反応させて目線をもらう”なら、ごく普通の猫飼いでもマネできそう。 　うまくできたら、あなたの愛猫もアイドルの素質があるかもしれません。 ※「佐々木動物プロダクション」は、社名を「グローバル・アニマルアクト」とし、今後も佐々木さんの技術と精神を受け継いでいくそうです。 グローバル・アニマルアクトHP http://s-ap.net/ ＜TEXT／女子SPA!編集部　PHOTO／関 由香『アイドル猫のつくりかた』（扶桑社）より＞ ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】