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スキンケアは「ライン売り」してナンボ!美容部員の舞台裏

 前回は、冬のカサカサ肌対策に私が愛用しているワセリンをご紹介しました。

⇒カサカサ肌が、500円台のヴァセリンでピッカピカに【美容部員の自腹コスメ】
http://joshi-spa.jp/47165


 ですが、美容部員としては、お客様にお高いクリームや美容液をお勧めするわけです。その舞台裏は……。

「スキンケアのライン売り」攻撃



化粧品,コスメ どうしたら良いかわからないから、すがるようにお化粧品売場にお客様は足を運ばれます。もちろん美容部員は、当ブランドの製品を駆使して、最大限にいいもの、いいお手入れをご提案します。フルセットで。

 そう、これ、「スキンケアのライン売り」って言います。または、セット売り、とか、セット販売、とも言いますね。お化粧品のパンフレットにある“肌質別スキンケアラインナップ”。

 ニキビでお悩みの方のお手入れステップ、とか、乾燥肌のお手入れステップ、エイジングケア(老化ケア)のお手入れステップ、とか。このそれぞれのお手入れステップを、クレンジングから最後クリームまでの全てのステップの各アイテムを全部シリーズで販売する事、これを、ライン売りって言います。

 新人ちゃんなんかが、会社で習った通りに、端から端まで丁寧にご紹介し、初めてお客様がそのご紹介したものすべてをご購入下さったとき、

「チーフ、聞いてください! 初めてラインで売れました」

 とか、中堅クラスになると、

「ちょっと今月、私、数字足りてないから、ラインでいっとかなヤバいわ~

 とか、そんな感じで使います。

 そして中堅クラス以上の大御所、つまりお局なんて言葉も可愛らしくて当てはまらないくらいの大御所になると、

はぁ? ラインで売らんで何売るねん?

 と、黙っていても顔に書いてありますから、もはや、ライン売り、なんてフレーズすら出て参りません! ちなみにその大御所たちのことを、我々のような中堅以上~大御所未満のいわゆる「ベテラン」と呼ばれる者どもは、愛を込めてこう呼びます。

「昭和の美容部員!」

恐るべき「昭和の美容部員」



 怖いですよ~。本当に怖いんだから、昭和の美容部員は。

 外資系老舗ブランドなんかでは、カウンターの奥の奥で、もはや座ってしまっている、えーっと、販売って立ち仕事じゃなかったでしたっけー? って突っ込みたいけど、立ち上がって来られるのも逆に怖いので、「大丈夫ですからそのまま座っててください」って、何が大丈夫かよくわかりませんが、そう言いたくなる。

 あの、「私、離婚して娘二人、女手一つ、美容部員一本で大学まで出しましたけど、何か?」みたいな顔で、奥で、座ってしまっている、あの人たちですよ!

 いえいえ、嫌いとかじゃありません。怖いだけで嫌いとかではないんです。

 だってクレーマーのお客様が来られたときの、明らかに販売側に非がない場合、その「昭和の美容部員」が奥の奥からムックリ立ち上がり、もぉ「長年の立ち仕事で腰と膝がやられちゃったんですね」ってくらいのゆっくりした動きで、岩下志摩さん(そこまでキレイじゃないけど)が出てきたのかと思わす程のドスの聞いた声で、「ウチの若いもんが何か?」くらいの勢いで、「何かございましたでしょうか?」と、丁重にお聞きしたにもかかわらず、クレーマーのお客様の方が「いえ、何も」と言ってすごすごとお帰りになられるなんて。

 とてもタダのベテランでは出せない貫禄なんです。我々美容部員たちは、「姐さん、恐れ入りますm(__)m」。そんな心境で、怖いと言いながらも愛してやまない、そんな大先輩たちなんです。

 話が大幅に逸れましたが、そう、「ワセリン」です。

 お高い化粧品をライン買いして、でも肌が乾燥するなら、そのお高いの全部肌に塗り塗りした最後に、このワセリンでガードしちゃってください。お高い成分、まとめて封じ込めますから。

 シンプルケアの方も、少し潤いが足りないな、と感じたら、いつものお手入れに最後に1品、このワセリンを加えてあげる。いつものスキンケアの成分を閉じ込め、同時に肌が内側で自分で回復する力を保護します。

 ただ、これを365日やっちゃうと、お肌によってはニキビができる人も出てきます。様子を見て、使用量とか、使用頻度、調整してくださいね。塗りすぎて、朝の洗顔の時にヌルヌルする、って場合は、洗顔の前に軽くティッシュで抑えてから洗顔してみてください。

 あ、あと、朝に使用する時は、充分にご注意を。コッテリ、コテコテしてますから、上からファンデーションつけると、よれること間違いなし!です。

 ただし、ちゃんとお肌の調子を見て、使い分けてくださいね。

<TEXT/白川 凜>

【白川 凜】(しらかわ りん)
関西在住の30代、百貨店の現役美容部員。ナチュラルコスメでスキンケアアドバイザーとして15年、従事している。「高い化粧品を使っていると豪語する人ほど、キレイな人が少ない」と気づき、お金をかけずにキレイになれることを追求するため、日々、さまざまなスキンケアを自ら試している。情報源はドラッグストアとインターネット。最近は、「プチプライスで実力派揃いのネットが熱い!」




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