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「役員面接でテクはきかないよ」現役役員が明かす

 2015年春卒業の学生向けの会社説明会が12月1日に解禁され、大学3年生の就職活動が本格スタートした。世の中に就活マニュアル本は山ほど出ているけれど、本当のところどうなのか? 特に、面接について、採用担当者たちにホンネを聞いてみた。  学生だけでなく、第二新卒や中途採用に応募する人の参考にもなるはずだ。

役員面接で見られる表情、話し方……

 一次、二次を通過したからといって油断は禁物。次に控える役員面接では、これまでの面接では測りきれない年長者視点での審査が繰り広げられる。そこで、実際に役員面接に携わる役員たちに話を聞いた。  まず、某大手新聞社で面接官を務める田端靖男さん(仮名・53歳)は、採用についてこう語る。 「一番注目するのは『顔つき』ですね。人間は顔に人間性が出る。例えば、ナチュラルに相手の顔を見られるコは、『育った環境が良かったんだろうな』と思います。一方、マニュアルにでも書いてあるのか、こちらの目から目線をそらさず、見返してくる子は不自然で怖いです。より自然に嫌みなくふるまえる人こそ、採用したくなりますね」  そのほかにも「屈託のない笑顔」など、自分では意識してつくれないような些細な表情も審査の対象になっているとか。  大手企業では、マニュアルだけでは隠しきれない、性格や日頃の言動を見抜かれるということだ。  一方の中小企業ではどうなのか。10人規模の某メーカーで役員面接に携わる田中明子さん(仮名・30歳)が、面接で一番気になってしまうのは「話し方」だとか。 「ウチの会社は、少人数だから、会社の雰囲気にそぐわない人がいると悪目立ちしてしまう。基本的に、社員は『穏やかで自己顕示欲が弱い人』ばかりなので、これにそぐわない人は、いかにスキルが高くてもお断りしてしまいます」  そして、30人規模の某アパレル会社の役員である太田義雄さん(仮名・42歳)はこう続ける。 「ウチの採用は、最終面接に来た人たちと今いる社員の『組み合わせ』で決めています。小さい会社では新人は即戦力。『今、あの現場に入ってもらっても動けそうだな』『この人はすぐに現場に解け込めるだろう』と、すぐに想像できる人を採用します」  一次、二次を通過したなら一定スキルがあるのは大前提で、そこから「一緒に働けそう」な人が選ばれるのだ。役員面接こそ、自分の人間力が問われると心しよう。 ― 就活本ではわからない面接官のホンネ【4】 ―
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