さらに言えば、映画やテレビなど何クッションもかませたメディアと違い、ナマの舞台で見せつけられるキスはやはり強力です。相手役の女性もすぐそこにいるし、血気盛んな少女ヲタが「女優は死んでどうぞ!」などと言う気持ちがわからんでもない……というような。
本舞台では、河合さんのキスシーンが話題となっていましたが、フタを開けたら他の方の濡れ場もあり、不意打ちを食らいました。友達の彼の浮気現場を押さえに行ったら、なんと自分の彼もいてヤッてた! みたいな状況でしょうか。
っていうか、どっちも女性と戯れてベッドに倒れ込むまでの流れがすげー自然で絶望します。
「勃っちゃった!」とか、「舌出せ」とか、セリフまわしもウェットです。いい大人ですから、「舌出せ」の意味が「アッカンベーしろ!」でも、内科検診でもないことを知っています。ああ、くっそ!
ラブシーンは、もちろんジャニーズにとっても劇薬、取り扱い危険物です。うまくこなせば評価が上がるも、ヘタ打つと一気にファンは離れます。
ファンタジックでないキスでヲタを震撼させたのは、2人の迫真の演技ゆえ。演者として成長し、大人の階段上った証と言えましょう。この後は、舞台のシーンを彷彿とさせる熱愛写真など出ないことを……切に、切に祈ります。
【音楽劇『コインロッカー・ベイビーズ』】
6月19日(日)まで、赤坂ACTシアターにて上演中。その後、福岡、広島、大阪公演にて上演。
http://www.parco-play.com/web/program/clb2016/
<TEXT/みきーる ILLUSTRATION/二平瑞樹>
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【みきーる】
ジャニヲタ・エバンジェリスト。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『
ジャニヲタあるある』(アスペクト)『
ひみつのジャニヲタ』(青春出版社)他。Twitterアカウント:
@mikiru。
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