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癖アリ芸人『ウーマンラッシュアワー』をテレビ業界は使いこなせるか?

 年に一度の笑いの祭典『THE MANZAI』(フジテレビ系)。2013年の王者に輝いたのは『ウーマンラッシュアワー』でした。

 ボケ担当の村本大輔さんとツッコミ担当の中川パラダイスさんからなるこのコンビ、今年の春に東京進出したばかりということもあり、まだ馴染みのない人も多いのでは? 

「彼らは引退前の島田紳介さんも絶賛していたほどの実力派。業界内では2011年頃から優勝候補と見込まれていました」と教えてくれたのは、数々のお笑い番組や舞台を中心に放送作家を務めるX氏。続けて「ただし、村本の性格に難ありなのも彼らの特徴です(笑)」とも。

 どうやら一筋縄ではいかないコンビのよう。そこで、彼らの芸風から人格、業界内の評判や今後への期待などなど、様々な角度からX氏に伺いました。

絶妙なネタ構成が見事! でも性格は……?



ウーマンラッシュアワー

『THE MANZAI 2013』公式サイトより

 まず、彼らの芸風について教えてください。

往年のB&Bを想起させる高速漫才がウリです。基本的に村本が出したパス(ボケ)に中川がリアクション、それをまた拾ってボケを完成させる形の漫才が中心です。注目すべきは、高速すぎて揺れまくる村本の顔。インパクト大のこの動作は、おそらく彼の滑舌の悪さの対応策として用いたのではと思われます」

 さらに『THE MANZAI』では、そのパフォーマンス力に加えネタの構成も絶妙だった、とX氏。

披露した二段構えのネタは見事。まず1ネタ目で相方をくさす(悪者にする)システムを印象付ける。そして2ネタ目ではそれを踏襲しつつもシステムから脱線し、村本のゲスさを自ら前面に出すボヤキ漫才へと変貌させる。2つのネタを合わせることで完成した1本のネタに昇華させている感じがしました。この見ている側の気持ちよさやカタルシスが、審査員の評価に繋がったのでは?」

 あれだけの芸人が一堂に揃う舞台。一部で上がった“他の芸人のほうが面白かったのに”という視聴者の声には「村本が醸し出すゲスキャラを笑える人がいる一方で、受け付けない人はいるでしょうね」と分析。

 念のためにお聞きしますが……村本さんのゲスさは“キャラ”なんですよね?

「いやぁ、リアルですよ(笑)。自分のファンどころか他の芸人のファンにも手を出すし、嫌いな芸人の悪口を言い合う『悪口卓球』を開催するなど口も悪い。過去に村本の暴言に耐えられず解散した相方は10人以上で、精神的にボロボロにすることから『芸人スクラップ工場』の異名もあるほどです」

 他にもX氏の口からは書ききれないほどのエピソードが……。今の相方・中川さんとはうまくやってるんでしょうか。

中川は超温和な人格者です。限度を超えているとはいえ、村本のダメ出しは『漫才への情熱や志の高さゆえ』だと理解しているのでは? しかし、彼も元ヤンキー(カラーギャング)。喧嘩は村本より強いそうです。それゆえの余裕もあるのでは」

 一見、村本さんに貶されてばかりにみえますが、プライベートではそれなりに仲良しだとか。バランスのいい2人なのかも。

テレビ業界と 『ウーマンラッシュアワー』の相性は?



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 そんな彼らに対し「多くの後輩・先輩芸人が彼らの力を認めてる」のだとか。ただし、X氏いわく「本当に仲のいい芸人は少ないのが彼らの欠点ともいえます。人脈が仕事に繋がることも多々あるので、もっと交流を持つのが得策」だとも。

 彼らの今後の展望について気になるところです。

「テレビ業界は村本のポテンシャルの高さに期待しています。ただ、それが最近のひな壇芸人偏重傾向のバラエティ番組に反映されるかは別問題。じっくりネタを見せる番組ならハマると思うのですが、残念ながら、そういう番組は少ないのが現状です」

 なるほど。でも村本さんの強烈な個性はテレビで映えそうじゃないですか?

「村本の性格も問題です。プライドの高さはネタの面白さに活かせますが、番組はスタッフと一緒に作り上げていくもの。高すぎる自尊心から煙たがられたら最後、出演依頼はどんどん減るのではという心配が……」

 毒舌キャラでも有吉弘行さんは人気ですよね。

「有吉さんのように、視聴者の気持ちを代弁する毒なら好感も持てるんですが、村本は単に人間性が悪いと思われがちです。彼があの性格で突き通すなら『ロンドンハーツ』のような番組で悪者としてイジられるという戦略が、大ブレイクへの近道かもしれませんね」

 ちなみに、中川さんはどうですか?

「中川に関しては、正直全くわかりません!(笑) 好感度はかなり高そうだし、何かを“持ってる”ヤツな気もします。運動神経を生かして、『イッテQ』のようなチャレンジもののロケで重宝されるようになれば軌道に乗りそう

 持ちネタだけでなく、性格も強烈な2人。芸人という職業を考えれば、『普通』で収まらない生き方もまた正解なのかもしれませんね。 <TEXT/そらこ>

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