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泣く子の口を押えつけ…ブラック保育園の“虐待隠し”を、保育士が明かす

全園児の前で「先生失格!」と罵倒され……

 そんなある日――運動会の練習中に、“事件”は起きました。 「私が子どもの列を正していたときです。全園児、全先生が見ている前で、園長がいきなり私を怒鳴りはじめました。『その言い方はおかしい!』から始まって、延々と私のダメなところをあげつらい、『先生として失格』『辞めろ!』とまで言われたんです」  園長の感情だけで一方的に責められる状況。まるでみせしめのように全員の前で吊るし上げられ、フミエさんはその日を境に出勤することができなくなってしまいました。  医師や保育園の上層部とも相談して2か月休職しましたが、状況は改善されず、適応障害の症状も悪化してしまったことから、退職を余儀なくされたそうです。

泣く子どもの口を押さえつける

 精神的に追い詰められてしまったフミエさんですが、「今度こそ」との思いを胸に、違う保育園で再び先生として働きはじめます。しかしそこでも、理想とはかけ離れた現実が待ち受けていました。 「ひとりの先生が、子どもが泣いたり騒いだりしたときにすごい力で口を押さえつけていました。園長もそばにいて目撃しているのに、注意するどころか気づいていないフリをしてその場を去ってしまうんです」  これはまぎれもなく虐待だ――。  同僚の虐待行為を報告しようにも園長が知らぬふりをするのだからと、意を決して本部に通告。ところが本部から帰ってきた答えは「あの先生がそんなことをするとは思えない」「まずはあなたから園長に話してみてよ」などで、まったくもって取り合ってくれなかったそうです。 「虐待がおこなわれているのに本部も園長も隠蔽しようとするので、思い切ってユニオンに相談しました。はじめの園と2園目それぞれにしかるべき対処をしてもらうために、今はユニオンのサポートを受けながら準備を進めています」  パワハラや虐待を目の当たりにしてもなお「保育園の先生として働きたい」と語るフミエさん。彼女の起こした行動が、先生や子どもたちにとって“安らぎの場となる保育園”を増やすきっかけになってくれることを願わずにはいられません。 ●介護・保育ユニオン http://kaigohoiku-u.com/ TEL:03-6804-7650 <TEXT/千葉こころ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
千葉こころ
ビールと映画とMr.Childrenをこよなく愛し、何事も楽しむことをモットーに徒然滑走中。恋愛や不倫に関する取材ではいつしか真剣相談になっていることも多い、人生経験だけは豊富なアラフォーフリーライター。
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