草食系男子が増えた知られざる理由
中高時代の4軍男子(非モテ)から這い上がった経験をもとに恋愛をロジカルに分析するコラムニスト、堺屋大地です。
突然ですが、みなさん、草食系男子は好きですか?
奥手な草食系男子がタイプという方もいらっしゃるでしょうが、やっぱり男にリードしてもらいたいと考える方にとって、草食系男子が増えた今の時代は少々恋愛へのハードルが上がっていますよね。
では、なぜ草食系男子が増えたのか? 今回はその原因を考察していきたいと思います。
まず前提として、その理由を一元論的に語るのは難しいということをご理解ください。
例えば、長年の不況で若者たちが何かとお金のかかる恋愛にかまけている余裕がないというのも一因でしょうし、趣味が多様化して恋愛の優先順位の低い男性が増えた、あるいは、インターネットでエロ動画が無料で観られてお手軽に性的欲求が解消できるようになった、というのも一因でしょう。
そんな様々な要因が絡み合って草食系男子が増加しているのだと思いますが、ここでは意外とみなさんが気付いていない、さらなる根深い原因について掘り下げていきたいと思います。
それはズバリ、童貞が市民権を得てしまったから。
かつて、童貞は日陰者的存在でした。特に、10代のうちはまだしも、20代に入ってもまだヤッたことがない男に対し、嘲笑する意味を込めた“ヤラハタ” (セックスを経験せずに20歳を迎えること)という言葉もあったぐらいですからね。
1990年代頃までは、20歳を過ぎても童貞のままでいることは、あえて偏見と誇張にまみれた表現をしますが、成人男性としてある種の欠陥があるとさえ見なされる空気があったんです。そのため、自ら進んで童貞であることをカミングアウトする男なんて皆無。男友達同士でセックスの話になると黙り込むか、さも経験があるように嘘を吐いていたものです。