仙台「萩の月」激似の菓子が全国に50もあるらしい【カレー沢薫の「ひきこもりグルメ紀行」】
【カレー沢薫の「ひきこもりグルメ紀行」Vol.8 仙台「萩の月」】
今回のテーマ食材は二つ送られてきた。
担当曰く「この二つの菓子はとても似ており、自分は己の地元にあった方がオリジナルと信じていたのだが、どうやらそうではなかったらしくショックだった」とのことである。
これは銘菓のみならず、全ての業界に蔓延する「類似品」問題である。
特に漫画家などは、似ている、パクリ、盗作などと言われたら作家生命を絶たれかねない。幸い私は絵が下手すぎてトレースしても別物になるため、パクりがバレにくいという才能の持ち主だが、なんでも「何かに似ていない」に越したことはない。
しかし、今回は「奇しくも似てしまった」菓子の話である。まずは担当が送ってきた二つの菓子を紹介しよう。
まずは先攻「萩の月」だ。
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これはアナウンサーが「出たるぁぁぁ! 萩の月ィィィ!」と、とてつもない巻き舌でコールするところだ。おそらく「全国銘菓ベスト10」等のぬるい企画には必ず登場するであろう、有名銘菓である。
そして後攻は「札幌タイムズスクエア」である。
圧倒的挑戦者感だ。
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ちなみに、担当がオリジナルだと思っていたのは、こっちのタイムズスクエアの方である。
もう名前からして、どっちが先に作られたかわかりそうなものだ。たとえ「札幌退無頭簾苦餌亜」と書かれていても「萩の月の方が先だろ」と瞬時にわかる。
私も、萩の月は知っていたが、札幌タイムズスクエアは知らなかった。
しかし、萩の月も名前は聞くが、具体的にどんな菓子だったか記憶にない。というわけで早速箱を開けて見た。
「月でひろった卵」じゃねえか。
萩の月を見た瞬間そう思った。「月でひろった卵」とは、我が故郷山口が生んだ銘菓である。
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「CHALLENGER!」という文字と共に、リングに第三の戦士登場である。開始4秒でリングにタイガーマスクが3人いるような状態だ。
この時点で、奇しくも偶然に神の悪戯で萩の月に似てしまった菓子は、一つや二つではないと直感した。
そこで調べて見たところ、なんにでも先人はいるもので、萩の月に似た菓子をまとめているページを発見した。それによると、萩の月になんの他意もなく似てしまった菓子は、少なくとも50はあるらしい。これはもうバトルロワイヤルで決着をつけるしかない。
では、何故か偶然似たようなものになってしまう、萩の月とはどんな菓子なのか。

「萩の月」と「札幌タイムズスクエア」
第3のチャレンジャー、山口の「月でひろった卵」
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