平凡な50代おっさんと不倫する、20代女性の胸のうち
不倫は珍しくもない昨今ですが、中には「なぜあんな相手と?」と思うケースも。周りからはわからない、それぞれの心理があるようです。
「彼の娘が私と同い年でしたね。SNSで娘のアカウントを検索してよく見てました(笑)」
そう話すアスカさん(29歳)が不倫していたのは24歳のとき。相手は同じ営業部の上司で、当時51歳でした。毎日車で営業先を回っていた2人は、周囲から「親子」と称される仲良しぶりだったそうです。
関係を疑われなかったのは、上司がパッとしない社員だったことや、カッコ良くもオシャレでもない普通のおじさんだったこと……。なぜそんなおじさんと不倫を?
アスカさんは、「お父さんみたいだったから」と答えました。
アスカさんと上司が一緒に営業先を回るようになってからというもの、朝から夕方までほぼ2人きり。
この頃はまだ不倫関係にはありませんでした。会話のほとんどは仕事と関係ない内容で、その多くが上司の家庭内のこと。
母子家庭で育ったアスカさんには、「お父さん」である上司も、「お父さん」のいる家庭の姿も、とにかく魅力的に感じられたといいます。
「3か月くらい経ったころ、いつものように上司と適当にお昼を食べていたら、娘から猫の写真がメールで送られてきたんです。それを私に見せてくれて。娘と仲いいんだなぁと思いました。
と同時に、画面に表示されていた娘の名前を覚えておいて、あとでSNSを検索したらアカウントが見つかって。娘の顔をそこで初めて見ました。細くて、可愛かった」
アスカさんは、自分と同い年の娘に対し、モヤモヤした気持ちを抱くことになります。
「娘さんは本当に整った顔で、もしかして奥さんが美人なのかな、と思いました。美人な奥さんがいるってのも、嫉妬なのか何なのか複雑な気持ちになりましたけど、でも、50歳のおばさんだしどうでもいいかなって。娘は私と同い年だったから、『ライバルは娘』って感じでした」
およそ半年が経った頃、部署内の送別会の帰りに、同じ路線を使うアスカさんと上司が改札に向かって歩いていたときのこと。
「急に手を繋ぎたくなって、酔っ払ったふりして上司の手を掴みました。向こうも酔っていたので、大丈夫かな、と」
すると上司はアスカさんの手を強く握り返し、大胆にも来た道を引き返しました。2人は酒の勢いでそのままホテルへ……。
「いいお父さんのイメージが強かったので、びっくりしました。でも、今この瞬間は何より私のことを一番求めてくれてるんだと思うと嬉しかったです。奥さんも娘も知らない一面を見ている、という優越感もありました」
この日をきっかけに、2人は不倫関係に。不倫という手段で上司の気持ちを独り占めしようと考えたのです。しかしほどなくして、奥さんの女の勘により、ふたりの関係はあっさりバレてしまうのでした。
奥さんよりも、娘に嫉妬した

慰謝料を払ってもやめられなかった不倫

1
2