援交とはどう違う?既婚男女に広がる“謝礼交際”は罪になるのか
「援助交際」でもなく、はたまた「パパ活」でもない。今、アラフォー以上の既婚者を中心にはやっているのが「謝礼交際」と呼ばれる交際形態だ。一見「援助交際」のようだが、似て非なるものだ。毎回のデートのたび、“援助”と称して、決まった金額を男性が女性に手渡すのが「援助交際」だが、具体的な金額を決めずにデートに臨むのが「謝礼交際」だ。
また、援交と違い、デートのたびにカネを渡すこともない。もちろん、まったくタダというわけでもないが、性交渉も伴う2~3回のデートのうち、1回は「ささやかなプレゼント」を男性側が贈るのだという。
金銭などが絡むがその関係は「友達」――そんな謝礼交際カップルたちの言い分は、法の場ではどうジャッジされるのか。読者はもちろん、今、謝礼交際を行っている者たちが持つ疑問を法の専門家にぶつけた。
そもそもカネが介在する関係。これは女性にとっては「売春」であり、男性にとっては「買春」ではないのか。しかし、複数の弁護士から寄せられた回答は意外にも「売春にも買春にも当たらない」(大阪弁護士会所属弁護士のA氏)というものだった。
「そもそも買春処罰法は『18歳に満たない者』を守るための法律です。謝礼交際を行っている中高年女性は想定していません」(A氏)
市民感覚ではどうも納得しかねるが、男性が少なくとも「買春」で逮捕されることはなさそうだ。
だがお金を受け取る女性側は「売春」で処罰の対象になると思いきや、こちらはグレーながら“セーフ”なのだという。
「実際に売春防止法で警察が動くのは、売春婦を束ねて商売をしている人たちです。ですから、謝礼交際主婦がこれに当たるかといえば、はなはだ疑問です」(同)
弁護士に聞く「不貞・売買春行為に当たらないのか?」
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