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「妻がDVの怪物になった」うつ状態の夫に浴びせた罵倒と、お金の要求とは…

気づくのが遅すぎた

 田崎さんは悩んだ末、母親とお兄さんに電話で相談した。母親は「どこの夫婦でも衝突はある。結婚式が100%満足することなんてないのよ」という返事だったが、お兄さんは冷静で、皆子さんは一種の病気なのではないかと疑ってきた。 ※写真はイメージです「この時点ではじめて、皆子のふるまいが単なる性格やマリッジブルーの類いではない、精神の異常かもしれないと思い至るようになりました。価値観が歪んでしまってる。言葉で想いが伝われば理解し合える、歩み寄れると信じ、頑張ってきた僕は間違っていたんです。僕がダメなせいで皆子が不機嫌になっているんじゃない。彼女が異常だから、僕が苦しんでるんだと」  しかし、気づくのが遅すぎた。田崎さんは、結婚直後からときおり過呼吸や動悸に悩まされており、この頃には症状がだいぶひどくなっていたのだ。突然涙が止まらなくなったり、腕がしびれて動かなくなったりしたこともあったそうだ。 「毎日怒られすぎていて、怒られていない時でも『怒られるかもしれない』という不安に覆われて、体に異常が出るんです」  田崎さんは意を決してメンタルクリニックの門をたたく。結婚生活で感じているストレスを医師に話し、バウムテスト(被検査者が1本の木を描き、そこから心理状態を読み取るテスト)も行った。 「診断結果は“軽度のうつ”でした

「うつ」を笑い飛ばす妻

 しかし帰宅して皆子さんにそのことを伝えると、心配されるどころか笑い飛ばされたという。 「その時の皆子の言葉は、今でも一言一句覚えています。『はあ? 私たちみたいな仕事なんて、みんな鬱みたいなもんだよ。あなたが鬱だったら、私だって鬱だよ!』。そう嘲笑されました。愕然としましたね。現に目の前で僕が弱りきっているのに、なんなんだろうと。涙も出ませんでした」  田崎さんはメンタルクリニックの先生から、一度ご夫婦でいらっしゃいませんかと勧められていた。しかし田崎さんがそのことを皆子さんに伝えても、取り付く島もない。 ※写真はイメージです私は異常じゃない。あなたのせいで私がこんなに大変なのに、なんで私が行かなきゃいけないの!?」  翌日も、その翌日も、ネチネチと「なんであなたのせいで私が行かなきゃいけないんだ。なんであなたのせいで……」と言われ続けた。 「皆子からの罵倒はどんどんひどくなり、『私は一生、新潟なんかに行かないからね!』と宣言されました。それだけならまだしも、僕に『新潟に帰省するな』『家族と連絡を取るな』と命令してくる。最終的には、彼女の目の前で母や兄のLINEアカウントを消せと言われ、その場が収まらなそうだったので、やむなく消しました」  田崎さんはメンタルクリニックとは別の、夫婦問題専門のカウンセラーにも相談する。皆子さんからの理不尽な仕打ち。苦しみ抜いた日々。正直言って、もう家には帰りたくない、ここで倒れて入院でもしてしまえば、家に帰らなくて済む。そんな気持ちをすべてをぶちまけると、カウンセラーはきっぱりと言った。 「明らかに奥さんからの精神的なDVです。そのことに気づいてください」  DV、ドメスティック・バイオレンス。配偶者からの暴力。度を越したモラハラでもある。
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過呼吸になると怒られる
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