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親に虐待された内田春菊が、子育てで守る3つのこと…絶対使わない言葉とは?

内田春菊さんインタビュー―  社会問題として関心が高まっている児童虐待。前回、16歳まで過ごした家庭で、実の母親と、母の恋人で妻子持ちながら家に住み着いていた男性(育ての父親)から虐待を受け、当時の様子を著書の『ファザーファッカー』と『ダンシング・マザー』(共に文藝春秋)で赤裸々に綴っている漫画家の内田春菊さんに、虐待される側の思いを伺いました。
内田春菊さん

虐待を受けた過去を小説にした『ファザーファッカー』『ダンシング・マザー』の著者、内田春菊さん

 壮絶な過去を持つ内田さんですが、現在は4人のお子さんを持つ母親。虐待された経験のある女性の中には、「子どもに親と同じようなことをしてしまうのではないか」などと感じている人もいるようですが、内田さんは母親として、ご自身の過去とどう向き合い、連鎖を断ち切ってきたのでしょうか? 今回は内田さんの子育てを中心にお話を伺ってみました。

親を全否定したままで子どもはつくれないと思った

――虐待された経験を持つ人の中には、自分が親になることをためらう人も多いと聞きます。内田さんもそのような思いはありましたか? 内田春菊さん(以下、内田)「最初の子どもをつくるまでは、やはり産みたいという気持ちにはなれなかったですね。私は、母が私につらく当たるのは育ての父親に気を遣っているからで、母も被害者なんだ、本当は私の味方なんだとずっと思っていました。でも、27歳のときに『母は私じゃなくて私のお金が好きなんだ』と気づく出来事があり、母に騙されていたような感じがして、親子の縁を切ったんです。  その後、『母は私が思っていた人と違うんだ』とおさらいすればするほど、自分は本当に母親から好かれていなかったんだなっていうのがわかってきました。それで『ファザーファッカー』を書き始めたのですが、そのときはまだ、このままでは子どもは産めないだろうなって思いました。母を、憎んでいたからです
妊娠

写真はイメージです(以下同じ)

――お子さんをつくろうという気持ちになれたのはなぜですか? 内田「30歳になって、このまま一生産めないのもイヤだなって思いはじめたのもひとつですが、当時付き合っていた男性に母の話をしたら、『お母さんかわいいじゃん』って言ったんですよ。その一言で、自分の物語の中から抜け出せたような気がしてなんだかラクになったんです。その人が、最初の子どもをつくった相手。  私の場合は、母と決別した時点で自分の中では一区切りついていたと思うので、虐待を繰り返す心配はしていなかったですが、それでも、親を全否定したままでは子ども自体つくれなかったんじゃないかなって感じです」

年齢や性別の違いで負荷をかけない子育て

――子育てで意識したのはどのようなことですか? 内田「子育てで意識したことは3つあります。1つは『男子、女子、兄、姉』という言葉の圧迫の排除。2つ目は、子どもと私を支配しようとする男とは別れること。3つ目は、子どもに謝る姿勢を持つことです」 子ども――「『男子、女子、兄、妹』という言葉の圧迫の排除」というのは、ご自身が嫌な思いをされた経験からでしょうか? 内田「私も『お姉ちゃんなんだから』という理由だけで、妹に何もかも譲ってきましたからね。我が家では、子ども同士が(お菓子やおもちゃの)取り合いをしたときは、『人生経験の短い方に譲ってやって』と言うようにしていました。  男女性に関しては、自分が生まれ持った性別は楽しんでほしいので、男女それぞれのいいところは採用して、例えば『男なんだから泣くな』みたいな、私がマイナス要素だと思うことに関しては一切言及していません。女の子にはスカートをはく楽しみがあるから、多少お行儀が悪くてもパンツが見えないようにブルマーなど下着を守るものを縫ってあげたり、力のある男の子に『これを持って』とお願いしたりということは、男女それぞれに対応しましたよ」 子育て――2つ目の、「子どもと私を支配しようとする男」というのは? 内田「例えば、子どもがまだ小さくて、寝不足は良くないと思って仕事を減らしたら、すごい文句を言ってきた男性とか、子守をお願いしたら、部屋に子どもを放置してテレビを見せていた男性とかですね。あとは、子どもが大きくなってきたら、『俺の方が優れている』と子どもにマウンティングするような男性も。  息子がいじめられていたときに、その男性と息子は全然タイプが違うのに『ぶん殴れ』『一回キレれば止める。俺はそうした』と言ったり、子どものことを『おまえ』って呼んだり、その都度『止めて』とは言っていたんですけど、子どもが成長するにつれて『よろしくないな』と思って別れました」
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「子どもに謝る姿勢を持つ」とは?
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