ブラック企業で社内婚したら…「出産予定日なのに夫が有給を取れない!」
ブラック企業でつらい思いをしている人は少なくないでしょうが、もし社内結婚したらその被害は2倍…? ブラック企業で社内婚した女性の体験談を聞きました。
学生の頃から服やアクセサリーが好きだったという川合サキさん(仮名・27歳)。大学を卒業後、就職したのは大手のジュエリー販売会社でした。

「憧れのジュエリー業界に就職できて喜んでいたのは最初の半年だけでしたね……。毎月目標売上があって達成できるまでサービス残業、休日出勤は当たり前でした」
店舗は全国どこにでもあったそうですが、地方に住んでいた川合さんが勤めていたのはショッピングモール内の店舗でした。
「都心にある店舗は路面店が多く、営業時間は10時~20時と短いのですが、地方のショッピングモールは9時~21時の営業時間が基本ですからね……。営業後も事務作業があるのですが、労基に引っかからないためにタイムカードを押してから残業をさせられていました。ひと月に平均50時間は残業していたと思います。
そんな厳しい社風のせいか人がよくやめるので、社員の店舗の異動もしょっちゅう。それまでは家から30分の通勤だったのに、いきなり2時間の通勤になったり……。その時は始発で出勤して終電で帰っていましたね。睡眠時間なんてほとんどなかったので、常に電車で爆睡していました」
拘束されるのは営業時間内だけではなく、休みをひとつ取るのも難しかったといいます。
「有給なんて使ったことないですね。基本的に週末は店が忙しいので休みが取れず、友達付き合いもどんどん減っていきました。1番酷かったのは、北海道で友人の結婚式があったときに土日で休めなかったことです。土曜の始発の飛行機で行って、2次会に少しだけ参加して最終の飛行機で帰ってきましたよ!」
別店舗の同僚と海外旅行に行くときも有給を使えず通常休日に行くことになったのですが、上司から『社員2人で連休って……どうなっても知らないわよ』と脅しまがいのことを言われたこともあります。その時は私も友達もまだ若かったので、『行けないなら辞めてやる!』ぐらいに思っていましたが、今思えば結構ひどいこと言われていますよね。」
サキさんは学生時代に厳しい運動部にいたためキツイことを言われるのは慣れていたそうですが、普通のメンタルじゃとても耐えられそうにありません。上司に怒られてよく休憩中に泣いている社員も見かけたそうです。
ちなみに、法律的には、会社側は特別な理由がない限り、有給取得を拒否することはできません。

サービス残業はデフォルト
「憧れのジュエリー業界に就職できて喜んでいたのは最初の半年だけでしたね……。毎月目標売上があって達成できるまでサービス残業、休日出勤は当たり前でした」
店舗は全国どこにでもあったそうですが、地方に住んでいた川合さんが勤めていたのはショッピングモール内の店舗でした。

「有給なんて使ったことがない」

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