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『なつぞら』広瀬すずが明るすぎて…子役時代の“切なさ”はどこへ消えた?

 広瀬すず主演のNHK連続テレビ小説第100作目『なつぞら』が、子役時代の2週間から時を経て、ジワジワと「変化」を見せています。
『「広瀬すずinなつぞら」PHOTO BOOK』 (TVガイドMOOK 12号、東京ニュース通信社)

『「広瀬すずinなつぞら」PHOTO BOOK』 (TVガイドMOOK 12号、東京ニュース通信社)

子役時代とは、別人のように元気で明るい

 戦災孤児になり、北海道の柴田家に引き取られたヒロイン・なつは、最初は「子どもらしくない」と育ての母・富士子(松嶋菜々子)に言われるほど、明るく元気に振る舞おうと「わかりやすく」気をつかっていました。  しかし、子役から広瀬すずにバトンタッチしたことで、すっかり「明るく健気で良い子」に変わっています。  もちろん高校生になっても、一生懸命に酪農の手伝いをしたり、無理やり頼まれた演劇も、泰樹のために出ようと決意したりと、相変わらず良い子です。  とはいえ、牛のお産に立ち会って学校を遅刻したときには、遅刻の理由について担任に問われると、教室の真ん中で全員の注目を浴びながら堂々と話します。農業学校で、クラスに2人しか女子がいない状況もあってか、教室内では、なつは完全に主役です。  また、逆子の子牛を引っ張り出して、ようやく生まれたら息をしていなかったため人工呼吸をした――という話を再現すべく、自分以外の唯一の女子生徒・よっちゃん(富田望生)を「牛」役に見立てます。  さらに、頼まれて演劇をやることになったときには、巻き込まれて一緒にやることになったよっちゃんが衣装作りなどの裏方にまわされ、自分の容姿について自虐すると、彼女の頬を両手で包んで「可愛いよ」と言います。これは、美人が、容姿で自分に劣ると思っている相手にする行為にしか見えず、視聴者の一部は騒然としていました。  また、「番長」の突然のプロポーズを瞬時に断るのも、堂々たる振る舞いです。

なつが、中の人=広瀬すずに近づいてきた?

 どれもこれも明るく元気で、実にヒロインらしい行動なのですが、ちょっと引っかかってしまうのは、2週間の子役時代のなつと、別人のように見えるから。  幼い頃のなつは、「明るく元気」に見えました。しかし、その笑顔や快活な振る舞いの裏には、戦災孤児になったことにより、自分で生きていかなければいけない必死さや、自分を引き取って育ててくれる人たちに心配や迷惑をかけまいとする思い、自分の運命を諦め、怒ることを放棄している悲しさがありました。  そんな、常に人の顔色を伺い、嫌われまいとする一生懸命さは、今のなつからは微塵(みじん)も見えません。 「親切にしてもらって」と言ったことで、育ての母・富士子(松嶋菜々子)を悲しませたとはいえ、柴田家でも学校でも、その振る舞いは自信に満ちていて、自分の可愛さと、みんなから愛されていることに何の疑いも抱いていない素直さと、自己肯定感の高さが見られます。  一部視聴者からは「なつが、中の人(広瀬すず)に近づいてきた」「中の人の気の強さが出てきた」という意見もあります。
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おんじ達の育て方がよかったの?
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