“昭和おじさん”のインスタが女性に人気のワケ。岩井ジョニ男「20代から老けてた」
昨年5月、突如インスタグラムに現れた“昭和のおじさん”をご存じですか?
――インスタグラムのお写真は、どれも現代で撮影しているのに、昭和感を上手に切り取られていますね。インスタ映えのコツなどはあるのでしょうか?
岩井ジョニ男さん(以下、岩井)「僕は20代からこのスタイルで芸人をやっていて、普段からこの格好で電車に乗るし、居酒屋にも行くんです。だから、インスタグラムも自然体なんですよ。ただ、時代が私に違和感を持っているから、今の日本の街を歩いているだけでタイムスリップしているような感じに囚われるのかもしれませんね。
逆に、もしインスタ映えを狙って『昭和のおじさんが過去からやってきた』みたいなコンセプトにしていたら、嘘っぽくなったかもしれません。なので、あえて“インスタ映え”みたいなことはせず、自然体を出すのがいいんじゃないでしょうか。僕の場合は、それが『昭和のおじさん』だったというだけのことかと思います」
――若い女性を中心に「かわいい」と言われていることはどう感じていますか?
岩井「よくわからないですね(笑)。子どものころから老けていて、かわいいなんて言われたことがなかったので、自分でもまだ信じられません。
ただ、僕が年齢的にもおじさんになったことで、『本物のおじさんだ!』って思われるくらい、おじさんとして完成したということなのかもしれないですね。このちょび髭も、『本物だったんだ』と言われることはありますが、今は誰にもいじられません。年齢が追い付いたことで、眉毛とかと同じように、違和感がなくなるくらいあまりに自然になってしまったのでしょう」
黒縁メガネにちょび髭というビジュアルのインパクトに加え、サラリーマンの何気ない日常のひとコマを切り取ったような写真からは、現代で撮影されたとは思えないほどの昭和感が漂っていて、昭和を知らない世代からも「なんだか懐かしい」「お父さんの昔の写真みたい」「かわいい」などと注目を集め、瞬く間にフォロワー数6万人を突破した話題のアカウントです。 アカウント主は、お笑いコンビ「イワイガワ」の岩井ジョニ男さん。4月23日に未公開写真も盛り込んだインスタ写真集『幻の哀愁おじさん』(文藝春秋)も発売されたほど、“インスタ映えおじさん”としても人気のお笑い芸人です。令和という新時代を迎えても昭和を貫く岩井さんや、“おじさん”の魅力はどこにあるのか? インスタ映えの秘訣とともに、ご本人にお話を伺ってみました。
インスタ人気の秘訣は“自然体”
おじさんは「かわいくないよ」
――かわいいと言われることで、岩井さんの「おじさん」に対するイメージが変わったりしましたか? 岩井「自分がおじさんに抱いたイメージとはやっぱり違いますよね。それに、昔は『かわいい』と言われても、言っている側が優越感に浸っているような、みじめさや可哀そうに近い印象を受けたのですが、最近の若いかたが言う『かわいい』は、おじさんをキャラクターとして見ているように感じます。ただ、おじさんをかわいいと言っている人たちに言いたいのは、『かわいくないよ、近くで見たら』ということ。だって、ただのおじさんですから(笑)」
1
2