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ネットワークビジネス男子の“闇”を垣間見た瞬間|辛酸なめ子

いまどきの男を知る会 ファイルNo.15 ネットワークビジネス男子】 【いまどきの男を知る会 ファイルNo.15 ネットワークビジネス男子】 老後の資金に2000万~3000万円が足りない、というニュースが世間をざわつかせていますが、将来が心配になった人の心の隙間に入ってくるのが「ネットワークビジネス」という言葉。  心が弱っているとき書店で、その名も直球な『ネットワークビジネス』という雑誌を見つけて購入してしまったのですが、8月号の表紙には「老後に『2000万円足りない!』不安を必ず解消できる月刊誌」と明記されていました。さすがの嗅覚です。
『ネットワークビジネス』8月号

『ネットワークビジネス』8月号

 しかし「ネットワークビジネス」や「マルチ商法」は一応法律にはのっとった販売形態(※)とはいえ、やはり一般人には近寄りがたいものがあります。健康に良さそうな商品を口コミで販売するぶんには良いのですが、販売員が多階層のピラミッド状態なのが気になります。  周りの友人で、マルチ系のコスメや酵母エキスなどモノがいいので、年に一回だけ購入するという人が何人かいます。お金儲けではなく、適度な距離感で有効利用するのは良いのかもしれません。  一方で多額のお金を払い込んでハマってしまう人がいて、友人のいとこは「キュリー夫人の弟が開発に関わった」という、パワーワード級にあやしい触れ込みのラドン発生器か何かを数十万円で購入してしまったそうです。キュリー夫人、調べたら「5人きょうだいの末っ子」でした……。

サプリやアロマが主流のよう

 雑誌『ネットワークビジネス』を見ても、最近はサプリやアロマなど健康食品系のビジネスが主流のようです。  例えば5月号のエッセンシャルオイルの記事には、一般店舗では見かけないマニアックな商品の数々が紹介されていて、「タヒチ産のノリ種子オイルを全11品に配合」「古来伝承の配合比率でブレンドしたオイル」「ピュリティとクオリティにこだわったエッセンシャルオイル」といった漠然と良さそうなキャッチフレーズで、オーガニックコスメ的にちょっと惹かれるものがありますが、値段的には若干お高めですサプリやアロマが主流のよう 8月号は「健康食品売上高ランキング」が掲載。1位はビタミンBのタブレットが好調のアムウェイで、2位はプルーンエキスの三基商事、3位はコラーゲン商品を出しているフォーデイズ、4位はアロエベラジュースのフォーエバーリビングプロダクツジャパン……、というランキングでした。  体に良さそうなものを売っているということで、罪悪感をなくし、友人知人のためを思ってプッシュすることができます。最近問題の「モノなしマルチ」に比べたら良心的です。

ギラギラしてる社長と、目の奥に光がない会員たち

 各号の細かい記事を見ていくと 「『笑顔』の自撮り写真を撮って、喜びの言葉を伝え合いましょう」 「売上げを上げるのは『コンテンツ×情報発信力』」 「影響力があれば『石』でも売れる」 「世界のオポチュニティー プラットフォームのリーディングカンパニーでありたい」 「モーションがエモーションを引き起こす」 「YWT やったこと(Y)分かったこと(W)次にやること(T)」 「『苦』を起こせば『楽』が起こる」 「できる。できる。私はできる。必ずできる!」など気になる名言の数々が。切羽詰まると人は発想力が高まるのでしょうか。  名言でスペースが尽きてしまうので、誌面に出ている方々の表情などを拝見。やはり全面に出てくるのはギラギラ感です。男性の場合如実に額がテカっています。おじさんでも髪を立て気味で、アグレッシブさが感じられます。  社長や代表といった立場の男性は笑顔に余裕が漂っていますが、普通の会員は目の奥が光っていないというか、一抹の不安が感じられます。ディストリビューター仲間で白Tにデニムでバーベキューをしているリア充写真などもありましたが、バラバラの方向を向いて無理に笑っている印象が……。
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ネットワークビジネス男子の話を聞いてみた
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