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“女らしさ”に意味なーし!って37歳で悟った/ジェーン・スー×中野信子

 6月27日に発売されたコラムニストのジェーン・スーさんと脳科学者の中野信子さんの対談本『女に生まれてモヤってる!』(小学館)が話題になっています。
ジェーン・スー/中野信子 『女に生まれてモヤってる!』(小学館)

ジェーン・スー/中野信子 『女に生まれてモヤってる!』(小学館)

「女だから」「女なのに」といった言葉に対する苛立ち。 「普通」とされる女の人生コースから外れてしまった!? という不安と劣等感。  こうした多くの女性が抱える「モヤり」、それを生み出している“正体”がおふたりの語りから軽やかにあぶり出されます。ジェーン・スーさんと中野さんの対談を3回シリーズでお届けします(今回はその1回目)。

「かわいげがない」って何万回も言われた

――本書にはおふたりの体験も多く語られています。女であることに対し、とくに呪いとして強烈に残っているものは何でしょうか。 スー:若い頃は「私らしさ」を出すとギョッとされるというのが、異性に対しては顕著で、これは大きなダメージでしたね。話につっこんだりおもしろいことを言うと女の子は笑ってくれるのに、男性相手だと押しやアクが強いと受け取られる。弁が立つのは功を奏さないんだって思いましたし、「かわいげが足りない」というのは、何万回も言われていると思います。
ジェーン・スー/中野信子 『女に生まれてモヤってる!』(小学館)

中野信子氏(左)、ジェーン・スー氏(右)

中野:あーそれは私もです。男からというより、大人から言われましたね。私は成績のことで言われることが多く、「男だったらね」「女の子なのによくできるね」「結婚できないんじゃない、そんなにできちゃうと」って。いまでも言われます(笑)。 スー:中野さん、結婚しとるっちゅうねん。 中野:私を講演会に呼んだ人が言うんですよ。「こんなにご活躍されて、旦那さんがかわいそうですね」って。ちょっとびっくりしてしまいますよね。「あなたは、妻が活躍すると自分がかわいそうになるんですねえ?」って思いますし、そんな男と結婚する女性がむしろかわいそう。 スー:そんなこと言われたら「(いいサンプルを)もらった!」って思うよね。 中野:その場では「うふふっ」って言っておいて、講演会本番では「こんなことを言う人いるんですよね」ってお話ししちゃいます(笑)。お名前は出しませんけど。 スー:ただ、それって男性側の「女より活躍していないと男として面目が立たない」というプレッシャーと対なんですよね。どっちもどっちの話なんだけど、それ言っちゃうと話がそこで終わってしまう。だからこそ、「どうして、こうなってるのか?」っていう仕組みを、我々の経験から解説したいというのが、この本の意図したところでもあります。

役割として振り分けられた「男」「女」

中野:ありとあらゆる人が、自分で選択していまの状態を選んだわけではありません。生まれた環境も選べないし、満足しているかどうかはさておき、男だろうと女だろうと望んで生まれたわけでもない。気づいたらカードを配られていて、ゲームが始まってしまっている。勝負の仕方からわからない。「どうしたらいいかね、モヤモヤするね」っていうところから語ろう、という気持ちがこの本をつくったモチベーションです。 スー:システムの問題だからね。 中野:男でも「モヤってる」と言いたい人もいると思うんです。でも、それも女のせいではないんですよね。誰が悪いわけでもなく、両方とも困っていて、モヤっている。
ジェーン・スー/中野信子 『女に生まれてモヤってる!』(小学館)

ジェーン・スー氏

スー:個人としての「男」「女」ではなく、役割としてふりわけられた「男」「女」という概念について考えようということ。我々はたまたま、そこに、ひよこがオス・メス分けられるみたいに、振り分けられちゃっただけ。 「我が軍の話だけれど、我が悪いわけではない」ということ。つまり、個人の能力の問題ではなく、期待されている役割の話だと、いい意味で思えるといいんですけどね。女性も男性も。言い方を変えるといいのかな。概念としての男を「トントン」、概念としての女を「ポムポム」と呼ぶとか。 中野:パンダか(笑)。

「男って」「女って」の違和感。バカに性別は関係ない

スー:たとえば「女ってバカじゃないですか」って言う人がいるとする。それ聞いたら、女性は全員「カチン」とくるでしょ。でも、それは概念としての男「トントン」と、概念としての女「ポムポム」との話であって、個人の話じゃない。性別と個人の資質が一緒くたにされすぎだから、それを切り離したいんだけど。ポムポムは私個人ではなく私に割り当てられた属性の一つであり……。すみません、わかりづらくなっちゃった。とにかく、友達同士の駄話レベルならいいけど、真顔で「男って、女って」となると……。 中野:男女お互いに「ホント、バカだよね」になっちゃったりする。それはちょっと……バカな人もそれぞれ中にはいるかもしれないけれども。 スー:そうそうそうそう。バカに性別は関係ないぜ!っていうことも本では話しています。 中野:エモーショナルなところではなくて、冷静にフラットに会話をしたい。意見の交換もしたいし、もうちょっとお互いいい感じでやっていきません?っていうことなんですよね。
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女らしさをポコポコ脱いでいくと楽さに驚く…
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