日常に疲れたら…地中海マルタの絶景を。心を癒すリセット旅へ
忙しい毎日に追われて、気がつけば「今年も変わりばえのない1年だったな」なんて思うことはないですか?
本当はやりたいことがあったのに、何一つできていないとか、変わりたいのに変われないとか…。そんなふうに心がさ迷ってしまった時に、オススメしたいのがリセット旅。
私は近場で行うことが多いのですが、イタリアのシチリア島近くに位置するマルタ共和国で心をリセットする旅を企画している女性がいると聞き、お話を聞いてきました。

ツアーを企画しているのは『新版 まるごとマルタのガイドブック』などの著作を持つ林花代子さん。林さんは、マルタ共和国のスペシャリストとして、ライターのほか、留学アドバイザーや旅プロデューサーなどの仕事をしています。
ところで、どうしてマルタで“リセット旅”なのでしょうか?
「それはマルタがとても美しい国で、ちょうどいい具合に何もない国だからです」と、林さん。
なるほど、景色がキレイそうなのはわかります。私は以前、テレビで見た程度ですが、マルタと言えば、地中海の宝石と言われるほどに美しい国でした。
海は青く吸い込まれるように鮮やかで、街並みはヨーロッパらしい石畳の通りに中世のノスタルジックな建物が映える“インスタ映え”する場所ですよね。いつかは行きたい憧れの国の一つですが、「何もない」とは、どういうことでしょう?
「マルタには、世界遺産の街や神殿、美しい海など見どころは多くありますが、日本にあるような便利な場所や遊ぶ場所があまりありません。つまりエンターテイメントが少ないんですね。マルタ人が遊びに行こうというと、海に行って海水浴をするか、バーベキューをするかぐらい。お金を使う場所や機会が、ほとんどありません。
でも、生活をしていく上で、彼らの心はとても豊か。そんな暮らし方なので、日本の生活に疲れた女性はとても心が洗われるんです」
聞けば、マルタ人の平均月収は10万~12万円程度。家賃は、光熱費込みで5万~7万円。残りは生活費も含め、5万円程度ですが、マルタの人たちは年に3~4回は海外旅行を楽しんで、暮らしを謳歌しているのだとか。
「イタリアまで2千円~1万円程度で行けるという立地の良さはありますが、何よりも今を楽しむというマインドが彼らにあるんです。
マルタは地中海の要所にあり、様々な国の脅威にさらされてきた歴史のせいか『明日はどうなるかわからない。だから、今を一生懸命生きる、楽しむ』という習慣が身についたのかもしれません。
『地中海人は後ろに目を持たない』という言葉があるとも言われるように、過去を振り返らないから後悔自体をしないし、目の前とほんの少し先の将来だけを見て今を生きているんです」

マルタ共和国の”今を一生懸命生きる”という魅力


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