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いまだに“手書き家計簿”が毎年100万部売れ続けている理由

 手帳やカレンダーと並んで、毎年9月、10月から書店や文具店の大きな一角を占めるのが家計簿売り場。興味がないと素通りするスペースですが、実は手書き用の家計簿は毎年100万部を軽く超える売り上げがある一大市場なのです。家計管理のアプリもたくさん出ている中、なぜ今、手書きの家計簿が売れ続けているのでしょうか? 家計簿コーナー

家計簿のトレンド、3つのパターン

 並んでいる家計簿は、よく見るといくつかのパターンに分かれています。 ●ロングセラーの伝統家計簿  1つめは「安心感バツグン、伝統の家計簿」。  70年続く『お料理家計簿』(講談社)や『365日のおかず家計簿』(主婦の友社)などがこれに当たります。
お料理家計簿

『お料理家計簿』

お料理家計簿

『お料理家計簿』中ページ

 開いてみると、細かい費目別スペースはもちろん、料理のレシピ、歳時記やコラム、付録のカレンダーなどお得な内容が盛りだくさん。家計だけでなく日記代わりにも使えそう。そこはかとなくただよう昭和の香りにも、何十年と続いている安心感がハンパないです。 ●キャラクター家計簿  一方、可愛くて思わず手に取りたくなる「キャラクター家計簿」も目を引きます。  好きなキャラアイテムの1つとしての家計簿、というのは定着しているようで、なじみのある人気キャラの家計簿が多数並んでいます。どれもキャラの可愛さを前面に押し出して、中面でもたっぷりキャラクターの様々な絵が楽しめます。
チコちゃん家計簿

『チコちゃん家計簿』

『チコちゃん家計簿』

『チコちゃん家計簿』中ページ

 各ページキャラのセリフがあったり、オリジナルのシール付録がついたりと、キャラと向き合いながら楽しく家計管理ができるつくりになっています。また、初心者向けを意識して、簡単につけられるよう工夫もされているようです。  毎年色々なキャラクターものが登場。2020年版の新顔だと、NHKの人気番組『チコちゃんに叱られる』にちなんだ『チコちゃん家計簿』(小社刊)は毎月のページでチコちゃんが励ましてくれ、『リサとガスパールのシンプル家計簿』(同)はフランスのキャラクターだけあってオシャレな手帳みたいです。
『リサとガスパールのシンプル家計簿』

『リサとガスパールのシンプル家計簿』

●目的がはっきりしている家計簿  上記2つの家計簿は、家計管理だけでなく日記やノートとしても使えそうですが、こちらは家計簿の目的に特化したものが並びます。
『細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート』

『細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート』

 お金系ジャーナリストの「節約力UP家計簿」、すぐ使える「袋わけ家計簿」、年齢をセグメントした「年金生活用家計簿」等々…。きちんとつければお金が貯まりそうな気はします。たとえば『細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート』(小学館)は10年連続完売と謳っています。

人はなぜ手書きの家計簿をつけるのか?

「結婚したり、引っ越したり、子どもが学校に入ったり、とまとまったお金を使う時、家計の収支に不安を感じて、家計管理を始める人が多い気がします」 と言うのは、家計簿編集歴10年以上の編集者・立石史博さん。 「最初は雑誌の付録だったり、好きなキャラクターだったり、目についたものを手に取りますが、一度つけると同じものをずっと使い続ける人が多いですね」(立石さん、以下同)
家計簿

写真はイメージです

 途中で挫折する人はいないのでしょうか。 「いや、多いです(笑)。なので、毎年新しい家計簿が出てきます。ただ、家計簿はそれぞれ微妙に費目わけや集計の方法が違っていて、一度つけ慣れると、ほかの家計簿に替えたとき、つけづらく感じるんです。また、1年つけ終わるとお金の収支が見えてきて、黒字だったらまた続けたくなるし、赤字だとまずい、と危機感から続けたり、結果、いつのまにか習慣になってつけ続けている人は多いですね」  また、紙から家計管理アプリに変えていく人も一定数いますが、紙の家計簿をつけていた人は、なぜかアプリが続かず、紙に戻ってくる人が多いとも。 「紙だと広げることができて視認性が高く、前月と並べて比べたりすることも簡単です。アプリだと一度に見られなくて、何回も戻ったりして確認しづらいという意見も聞きます。最初につけ方を丁寧に解説していますが、自己流にアレンジして、レシートをはるだけにしたり、自由度が高いのも紙の良さかもしれませんね」

家計簿は家族の記録でもある

「家計だけでなく、家族の記録代わりにしている人も多く、終わって見返したときにその1冊が今年1年の大事な思い出が詰まった宝物に感じられたりします。なので、毎年家計簿もたまりますが捨てられない人も結構いますよ」  また、「赤字」にならないよう赤色は使わなかったり、風水などを意識したその年のラッキーカラーを必ず使ったりと、家計簿自体が「ラッキーアイテム」となっていることも。 「ラッキーカラーのアイテムに触れることで運気があがり、さらに風水の先生に聞くと、書きこむことは“気”を込めることなので、家計簿をつけること自体が開運行動だと言われることもあります」  確かに、家計簿できちんと家計管理してお金が貯まれば、結果的に「運気が上がった」と感じるかもしれませんね。  そんなわけで、スマホ時代の現代でも、紙の家計簿は当分支持されそうです。 <文/女子SPA!編集部> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
女子SPA!編集部
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