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ブラック企業の洋服ブランドを買わずに、安くおしゃれする方法はある?

ファッション・ブロガー小林直子のお悩み相談 Vol.7】  ファッションの悩みは尽きないもの。コーディネートやワードローブの組み立て方から、ライフスタイルまで、読者から届いたファッションの相談に『お金をかけずにシックなおしゃれ』(KADOKAWA)などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが答えます。 【お悩み募集中】⇒ご相談はコチラから!

Q.ブラック企業にお金を落とさないで、おしゃれを楽しむにはどうすれば?

ブラック企業

ブラック企業にお金を落とさないで、おしゃれを楽しむにはどうすれば?
(※画像はイメージです)

 最近、ネットの炎上で、好きな服のブランドがブラック企業だと知りました。また、他のアパレルメーカーでもショップで働いている人や下請け工場で働いている人々が苦しんでいるというニュースを見ました。  低価格のメーカーは、コストを減らすためにどこかで無理をさせているブラック企業なのではないかと思うと罪悪感があるのでそういった企業の服は避けたいなと思っているのですが、一方で自分の収入を考え、少ない予算のなかでおしゃれを楽しみたいと思うと、低価格のメーカーになってしまいます。(毎日仕事に追われて疲労しており手作りもできないので…)  ブラック企業にお金を落とさないで、おしゃれを楽しむにはどうしたらよいでしょうか?アドバイスをお願いいたします! (デナーリスさん)

ファッション・ブロガー小林直子からのお答え

 まず「ブラック企業」とは、どんな企業のことをさすのかについて考えてみたいと思います。  厚生労働省のHP内「確かめよう労働条件」の質問コーナーには、 「厚生労働省においては、『ブラック企業』について定義していませんが、一般的な特徴として、 ① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、 ② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、 ③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、 などと言われています。」 とあります。(引用:厚生労働省|確かめよう労働条件|「ブラック企業」ってどんな会社なの?) ブラック企業 端的に言って、各種ハラスメント、長時間労働等の人権無視、そして残業代を払わない、休憩時間を与えない等の違法労働が行われている企業であると考えていいでしょう。  残念ながら、日本のアパレル業界では、「ブラック企業」という言葉が出現する以前から、このような人権無視、そして法律を守らない企業が数多く存在し、現在もこの問題は解消されていません。  最近では、多くの技能実習生が下請け、孫請けという形で日本のアパレル企業に従事し、技能実習生が企業に搾取されている様子がイギリスのBBCニュースで特集されたほどです(日本で「搾取」される移民労働者たち 2019年8月26日 www.bbc.com )。

「コスパがよい」は多くの弱い立場の女性が犠牲になって成立

 多くの人が「コスパがよい」というポイントを高く評価しますが、衣服、バッグ、靴その他、商品を作るために必要なコストのうち、多くを削られるのは人件費です。  生地、ボタンやバックル、ファスナー等の付属品はある一定以上、削ってしまったら、何も作ることができませんから、多くの企業は人件費、つまり労働者に払う賃金を低くすることによって、多くの人が望む「コスパがよい」を実現しています。
 またそれだけではなく、これらの多くの企業ではパワハラ、セクハラが横行しているところも少なくありません。  世界のアパレル業界、特に実際に衣服を作る工場で働いている人の多くは弱い立場にある女性であり、被害に遭っていても声を上げられないでいます。多くの人が望む「コスパがよい」は、多くの弱い立場の女性の犠牲の上に成り立っていると言っても過言ではありません。  そんな現実を知って、ブラック企業によって作られた製品を選択したくないと考えるデナーリスさんは非常にまっとうな知性を持った人とお見受けしました。またデナーリスさんだけではなく、世界ではミレニアル世代(1980年代から2000年初頭生まれの世代)やそれ以降の世代も、サステナビリティや人権に配慮して作られている商品を選択する人たちが多いと言われています。
 かく言う私も過去、日本のアパレル大手ブラック企業で働いた経験があり、その結果、身体を壊し、それ以降は一般の人のように働くことが不可能になりました。ですから、使えるお金も少ない、けれどもブラック企業のものを買いたくないとうデナーリスさんのお気持ちはよくわかります。  では、ブラック企業にお金を落とさずにおしゃれを楽しむ方法はあるでしょうか。いくつか方法はあります。

定価が高いからといってブラック企業ではないとは言い切れない

 お察しのとおり、一体どうやったらこの金額で作ったのかわからないほどの安価な値段で商品を売っている企業は、ブラック企業の可能性が非常に高いです。  適正な賃金で何かを作ったとしたら、ある程度、定価が高くなることは想像に難くありません。けれども、こちらも十分なお金がない場合、それらを定価で買うことはできません。ですからまずは、ある程度定価が高いものをセールやアウトレットを利用して買うようにしましょう。
 しかし、BBCのニュースにもあるように、定価が高いからといって、ブラック企業ではないとは言い切れません。定価が高いものは特に企業のHPをチェックしたり、噂レベルではないブラック企業についての報道をチェックして、その会社がサステナビリティや人権に配慮している企業かどうか調べてみるといいでしょう。
ブラック企業

「who made my clothes?」私の服は誰が作ったの?
つくる人も、着る人もしあわせになるファッションを目指して
(※画像:WEARより)

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