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西島秀俊頼みの「MOZU」 期待はずれ状態から復活する鍵は?

 4月期クールの連続ドラマも終盤になりました。みなさん、今期のお気に入りは見つけましたか? 開始前の期待度でポンと抜け出た形だったのが「MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜」(TBS系)

画像:「MOZU」公式サイト(トップページ)

「MOZU」公式サイトより

 言わずと知れた、いま女性から大人気の西島秀俊さん主演の、ノワール系推理ドラマです。警察モノドラマ大好きなライターの筆者も同じく放送開始を楽しみにしておりました。

 しかし回を重ねるにつれ、視聴率は低下。同じ枠で放送中の小栗旬主演「BORDER」に抜かれる結果に(確かにおもしろい一話完結型ドラマです。脇キャラを含めたキャストも、金城一紀の脚本も、川井憲次の音楽も)。

「MOZU~」は超豪華キャストを揃え、スタッフにも映画製作の実力派を揃えたのに、これ如何に? クライマックスに向けて再建策を探ってみましょう。

注目の若手俳優 池松壮亮に萌えるべし!



 2012年に放送され好評を得た、西島秀俊×香川照之主演の「ダブルフェイス」のスタッフ、キャストが再集結した「MOZU~」。これも事前の期待値を高めた要因になりました。

MOZU 人物相関図

「MOZU」公式サイトより

 ただ、個人的には「ダブルフェイス」は元ネタの香港映画『インファナル・アフェア』が素晴らしすぎて、比べるとどうしても香川さんがミスキャストでした。でも「MOZU~」での香川さんは役に見合った上手い演技をしています。

 物語自体も直木賞受賞作家の逢坂剛の「公安警察シリーズ」がベースで、素材としては文句なし、のはず、でした。ノワールの世界に浸かった西島さんもステキです。

 ただし、やたらとタバコをくゆらす姿をはじめ、光の使い方など、少々、雰囲気に作品全体が酔いすぎなきらいがあり、さらに明らかに女性狙いの真木よう子さんと西島さんとの微妙な萌えショットの挿入も、かえって物語のバランスを崩したといえます。

 そして決定的だったのが、選んだ題材のむずかしさ。映像と小説では当然、表現が違います。“百舌”や“本当の真実”といった抽象的なテーマ、さらに映像重視にも関わらず、やたらと説明セリフが多いことも視聴者を離れさせた原因に。

 要は視聴者を置いてきぼりにした映像美と難解さが仇になったといえましょう。

 とはいえ、難解といった舌の根が乾かぬうちになんですが、その時その時に進行しているナゾ自体はそれほど難しくありません。ですが、あのテンポで1週間を待つのは辛すぎました。撮りだめで一気見すると、ダレずにおもしろく見ることができるんですが。

 ただ、物語のキーである“新谷宏美”や“ナゾの女”が明らかになった第6話、7話で、またしても本作は大きな壁にぶち当たることに。

 “新谷宏美”や“ナゾの女”の正体は、拍子抜けするほどに想像通りで、「えー、公安、大丈夫?」と思ってしまった人も多いはず。しかしそれ以上にヤバかったのが、“新谷宏美”の正体を、実際に映像で見せたリスキーな選択。

池松壮亮

池松壮亮(ホリプロオフィシャルサイトより)

 ネタばれになりますが、女だと思われていた殺し屋“新谷宏美”は女装した男で、記憶をなくし宏美の兄・和彦とされていた池松壮亮くん(ふた役)が宏美その人だったのです。

 ……。池松くん、いくら23歳の若さとはいえ、女装はキツイです。完全に男です。それをずっと張っていて、全く気付かなかったという公安……。映像では相当厳しいです。正直、いきなりコメディになったのかと思いました。まぁ、逆にある意味、見どころですが。

 と、救済策をといいながら、気づけば完全にマイナス点ばかりをあげつらっている状態に。イカン! 上記の池松くんですが、邦画が好きな人にとっては、いまかなり来ている俳優さん。なので、終盤は、謎解きもさることながら、西島さんと池松くんの対決に燃え、萌えるべし!

 つまり「MOZU~」復活の鍵は、ステキさが端からわかっている西島さんよりも、急成長を遂げている池松くんにアリ。池松くんをよく知らない人は、いまから要チェックの逸材ですよ。

●木曜ドラマ劇場『MOZU Season1 ~百舌の叫ぶ夜~』(TBSテレビ)
http://www.tbs.co.jp/mozu_tbs/
●ホリプロオフィシャルサイト‐池松壮亮‐
http://horipro.co.jp/PM053/

<TEXT/キャロルもつお>




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