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年収260万、借金1500万。「もう出稼ぎに行くしか…」と嘆く地方の40代

 やっと景気が良くなってきたとはいえ、私たちの給料もどんどん上がるかというと……そう話は簡単ではない。特に、男性の給料はこの15年ダダ下がり中で、いまや男性の4人に1人が年収300万円以下。そこで、年収200万円台の40代男性に、その実情を取材してみた。

借金4000万円。土地を売っても残り1500万円……



●小柳剛さん(仮名・44歳・年収260万円)
(ホテル従業員、既婚で子供2人、山形県在住)

「借金返済のために旅行も外食も控え、子供が欲しがっているゲームも買ってやれない。本当に家族には申し訳ない気持ちです」

 そう語る小柳剛さんは元農家。借金はそのときにつくったものだ。

地方の40代

脱サラして農業をやりたい人も増えているが、現実はなかなか厳しい…(写真はイメージです)

「4000万円かけて設備投資をしていたのですが不作が続き、6年前に農業をやめたんです。でも、土地やトラクターを処分しても借金は1500万円以上残りました」

 その後、今のホテルの仕事を得ることができたが、年収は約260万円でほぼ据え置き。小柳さんの妻も家計を支えるべく、地元の物産店でパートを始めた。

「妻の収入を子供の養育費に充て、なんとかやっています。実家住まいで家賃負担がないのが救いでした。両親が子供の面倒も見てくれるので助かっています」

 とはいえ、現在のペースだと借金を完済するのは65歳。ホテルでは定年後もアルバイト勤務する人もいるが、「それ以前に売り上げが落ちており、ホテル閉鎖の噂も出ています」と不安を口にする。

「そのときは単身出稼ぎに行くことになるでしょうね。地方では仕事もなく、この辺じゃ私みたいに借金抱えて離農した連中はみんな地元を離れています。だから、覚悟はしているつもりです」

 同居する両親は「ウチらが死んだら保険金で返せ」と言うが、もちろんアテにできない。

「妻に同じことを言ったことがあるんです。そのときは『何考えてるの!』って怒られたけど、そう言いたくなるほど厳しいんです」

 景気の悪かった20年ほどの間に、疲弊しきってしまった地方経済。少し景気が回復したぐらいでは、なかなか救われそうにない。

― 40代[年収200万円台時代]の衝撃【9】 ―




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