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がんで余命3か月の彼から突然プロポーズ、私が出した答えは

夫の死後を考えて入籍を決意

 しかし、その時の私は確かに喜びの感情を自覚していました。本当はずっと心のどこかで、夫がプロポーズしてくれることを望んでいたのかもしれません。 夫の死後を考えて入籍を決意 どうするかかなり悩みましたが、正直その時すでに夫の体調はかなり悪化しており、数か月の命であろうことを夫婦ともに覚悟していました。さらに私たちには子どもがいないので、入籍せずに夫が亡くなった場合、私はただ1人になり、2人がともに暮らしていた証が何もなくなってしまう、と気づいたのです。 「入籍して夫の名字になって、夫の死後も夫の姓を名乗り続ければ、ずっと一緒にいるような気持ちになれるかもしれない」。  そう考えた瞬間、私は即座に入籍を決意。善は急げと大急ぎで土砂降りの中、自転車でコンビニまで行き某結婚情報誌を購入し、ピンクの婚姻届をゲット。次の日にそれぞれの戸籍謄本を取り寄せ、さらに心から信頼する先輩であり友人の2名に声をかけて、証人欄へのサインをお願いしました。

夫を看取る覚悟が強くなった

 そして予定通り、夫の誕生日に無事入籍。結局、私の家族には事後報告となりましたが、夫の病状を知っていたこともあり、しぶしぶ納得してもらえました。  不思議なことに、入籍するとより夫を看取る覚悟が強くなったよう。婚姻届なんてただの紙切れだと思っていたところもありましたが、やはり正式な妻になるとより精神的な絆が深まるのかもしれません。しかも入院時の病院でのやり取りがシンプルで、もはやもっと早く入籍していればよかった!と思うほどでした。
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唯一無二の婚約指輪を作る
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