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アボカド、いちご、納豆、食べてる?不足するとヤバい「葉酸」

 知らないと、寿命が縮まる!?  最近、よく耳にする栄養素「葉酸」。ビタミン、ミネラル、食物繊維はだいたいわかるけど……っていう方も多いのではないでしょうか? 実は葉酸もビタミンの仲間。男女問わず、人間の寿命に大きく関わることがわかっています。 葉酸? そこで今回は、葉酸についてわかりやすく解説。健康維持に最低限知っておきたい基本知識をご紹介します。

葉酸は、老化を食い止める「長寿のビタミン」だった!

「葉酸」とは、ほうれん草から発見されたビタミンB群の一種。「妊娠したら葉酸サプリ」というイメージがありますが、それはほんの一部のお話です。難しい説明は省略しますが、重要なのは、2点。 1.葉酸の働きが長寿に関わるということ 2.日本人の葉酸摂取レベルが低く、多くの人が不足しているということ  まずは葉酸の主な働きについてまとめました。 ほうれん草(1)長寿・若返りに  葉酸は、細胞の新生に重要な役割を担う。また、新たな赤血球が作られるときにも必須の成分。葉酸をしっかり摂取することで、動脈硬化や心筋梗塞、骨粗しょう症などのリスクが低くなる。また、寿命に関わる「テロメア」という染色体が短くなるスピードを緩やかにし、長寿に寄与する。 (2)ボケ・うつ対策に  アルツハイマー病などの認知症を予防。また、葉酸を多く摂取している人には、うつ病の発症が少ないことが報告されている。 (3)妊娠中や妊娠を望む女性には超必須  胎児の発育には欠かせない栄養素。葉酸が不足すると、生まれてくる赤ちゃんが「二分脊椎」という深刻な病気になる原因とされている。また、流産する可能性も高まるため、妊娠中だけでなく、妊娠を希望する女性にも重要と言える。  ちなみに、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどの60カ国では、パン、パスタ、米などの穀類への葉酸添加が義務化されているほど。日本にはそのような法律はないため、自分で対策を考えていかねばなりません。そこで、葉酸を難なく手軽に摂取する方法について考えてみました。

なんと、サプリが有効! 食品なら、そのまま食べられる5品がオススメ

 日本における葉酸の推奨量(成人)は、240μg。妊婦は倍の480μg。厚労省の葉酸普及研究会(http://yousan-labo.jp/index.php)によると、葉酸は、自然の食品から摂る(生体利用効率50%)よりも、「サプリ」で摂る(85%)方が効率良し、との見解。  サプリは過剰摂取や安全性の観点から、慎重に選びたいところですが、ここでは誰でもすぐに食べられる食品についてクローズアップ。  葉酸は、光や熱によって酸化しやすく、水にも溶出しすいため、開けてすぐに食べられる、もしくは調理をせずにそのまま食べられる食材こそが理想的。以下5品を覚えておくと、大変便利です。 葉酸の含まれる食品納豆:1パック(50g)で60μg アボカド:半分(100g)で84μg イチゴ:大粒3粒(100g)で90μg たまご:1個(55g)で43μg 海苔:大判1枚(3g)で57μg  次回は、葉酸の効果的な摂取法や、おいしいカンタン葉酸メニュー(外食・自炊)をご紹介します! <TEXT,PHOTO/スギ アカツキ> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【スギ アカツキ】 東大卒の食文化研究家。長寿美容食研究家。在学中に基礎医学や生命科学を学ぶ。さらにオーガニックや久司マクロビオティックを学び、独自で料理研究をはじめる。モットーは「長く美しくを、簡単に」。忙しい現代女性に合わせた健康メニューが得意。ヨガ教室や人気ブログ(http://saqai.com/)も手がけている。
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12
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