マッチングアプリの会社に「警察がわりと来る」理由。元社員が語る“辞めた今だから言えること”
こんにちは。これまで1000人以上の男女の相談に乗ってきた、恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。私自身が髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”から脱出した経験から、多くの方々の「もったいない」をご指摘してきました。誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
「当時、『頂き女子』という概念はなかったですが、りりちゃんのように何十万円も貢がせたり、男性にブランド物を買わせる女性はいました。また、金品は要求していないので頂き女子とは言い難いですが、1人1万数千円ぐらいの高めのレストランをおねだりする女性ユーザーは珍しくありません。
今でいう頂き女子のような被害に遭った男性が警察に相談して、捜査のため職場に警察が来て、該当ユーザーの身分証照会を求められることはしょっちゅうでした」(Aさん、以下カッコ内同)
Aさんによると、今でいう頂き女子の年齢は20~40代と幅広かったそう。思わず私は「“女子”じゃないじゃん!」と言ってしまったのですが、Aさんは「女性はいくつでも女子です」と言っていました。
「悪いことをしている自覚がないのか、頂き女子の方はご本人の本物の身分証で登録されていることが多かった印象です。それとは別に、例えば高額な投資詐欺目的の不正ユーザーだと、免許証を偽造していることが多かったです」
マッチングアプリは身分証の提出が必須ですが、ほとんどのアプリでは途中の段階までは身分証を登録しなくても利用できます。例えば、相手を検索するなどは身分証がなくてもOKで、メッセージのやり取りなどでの段階で初めて提出が求められる、といった形です。ちなみに相手からのメッセージを読むために、男性は有料プラン加入が必要になることが多いです。
一般的なマッチングアプリでは登録してすぐに生年月日と性別の登録を促す画面が出てきますが、Aさんいわく「5%前後の人が身分証とは異なる年齢を入力する」そうです。ここは未成年が登録しないようにすることが目的のため、18歳以上ならば通過してしまいます。
「正確ではないかもしれませんが、年齢詐称は女性の方がやや多かったように記憶しています。30歳の方が29歳と入力するくらいのこともありましたが、年齢詐称するユーザー様は5~10歳程度若く申告していました。身分証との不一致が発覚すると、全て身分証に合わせて修正しています」
なので、例えば29歳と思ってマッチングした相手が、後で年齢が35歳に変わっているということもありえるようです。
年上の男性に多額のお金を貢がせ、そのマニュアルを売りさばいていた頂き女子りりちゃんは、マッチングアプリで出会った男性からも頂き行為をおこなっていたそうです。
マッチングアプリの運営会社で過去に働いていたというAさん(現在は異業種へ転職)に、頂き女子って本当に生息しているのかなど、現役社員だったら回答してくれなさそうなことを取材してみました。
マッチングアプリ運営会社には「わりと頻繁に警察が来る」
アプリでの年齢詐称は女性の方が多かった
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