
「衛星とカラテア」ツアー中の写真(事務所提供)
’21年7月に5人組として結成された「衛星とカラテア」だが、当時のメンバーで今も残っているのは久木田さんのみ。
結成翌年にはファーストアルバムを発売するなど、軌道に乗り始めたように見えた。しかし、同じ年に2名の脱退が発表された。
「ファンの方も増えてきたタイミングでしたが、『落ちたな』といった外部からのコメントが気になるようになってしまって、思うように活動できない時期もありました」
結成から3年半。Zepp Shinjukuでのワンマンライブも決定するなど、徐々に光が見え始めている。アイドルとしての歩みを進めるとともに、家族の理解も得られるようになったという。
「最初、私がアイドルになることに父は衝撃を受けていて。大学卒業後は就職すると思っていたみたいなので当然ですよね。でも、1年半くらい経って、CDの発売や全国ツアー決定といった実績を見て、ようやく受け入れ始めてくれた感じで。今は曲を家の中で流してくれたり、タワーレコードに行ってグッズを集めてライブに来てくれたり……とても応援してくれています」
さらに、この3年半の間に個人単位でも注目を集めつつある。25万人以上のフォロワーを擁する久木田さんのTikTokのアカウント名は『乃木坂にいそうでいない人』だ。
「最初は乃木坂46の山下美月さんのそっくりさんとして話題になりました。その後、ファンの人に『彼女っぽいね』と言ってもらえることが多かったので、ドラマ形式で、彼女のようにあざとく語りかける動画をアップし始めました。
それらに『#埼玉の彼女』というハッシュタグをつけてまとめたところ多いものだと300万回再生を記録するなど、一気に再生数が増えて、いわゆる“バズる”状態になりました」
再生回数が伸びたことで、テレビ朝日の人気番組『あざとくて何が悪いの?』からもオファーを受け、出演することに。動画をきっかけにライブに来るようになったファンも多いといい『#埼玉の彼女』効果は今も続いている。ただ、注目を集めたことによる思わぬ弊害もあるという。
「サウナが好きで、よく行くんですが、顔バレしてしまうんです。サウナハットを被ってても、覗き込まれるように顔を見られたり、アイスを買ったときに店員さんが完全に気付いたような顔をしたり……。
『昨日サウナで見ました』とか『今日はご来店いただきありがとうございました』みたいなDMやコメントが来ることもあります。もちろん、知ってもらえるのは嬉しいんですが、裸だったりノーメイクだったりする場所なので、私だとわかって見られるのはめちゃめちゃ恥ずかしいです」