朝食会&ランチ合コン…朝型シフトでお金が貯まる
節約してもお金はどこかに消えてしまうもの。“貯められる人”は一体どれだけ切り詰めているのか? ところが、年収600万円以下で「貯蓄額が年収以上」を達成している30代男性100人にアンケートを取ってみると、貯金術の常識をくつがえす共通点があった。男女にかかわらず”自然に貯まる法則”を参考にしてほしい。
<島田宗佑さん(仮名)のケース>
●現在の年収450万円/現在の貯蓄額680万円
コストカットで最初にやり玉にあがるのが交際費。衣食住と比べて“贅沢費”と見られがちなためだが、これを節約すると生活に楽しみがなくなる……。そう悩んでいる人に、「生活を朝型にすればいいんです」とアドバイスをするのは、都内在住の島田さんだ。
以前は同業異業問わず、人脈づくりの飲み会に頻繁に参加し、交際費は月6万円に。女性との出会いにも積極的で、交際費とは別に月6万円の合コン代がかかっていた。計12万円の出費は、当時の給与の手取り(30万円)の3分の1を超えていたが、「唯一の楽しみをやめるつもりはなかった」という。
しかし、4年前、朝食会の存在を知ってから、生活が一変した。
「私も、人付き合いのスタイルを夜中心から朝中心に変えてみよう、と思ったんです。いろいろな朝食会に参加しながら、課題図書を読んでスタバに集まり議論する小規模な勉強会も立ち上げました」
出費は自分の朝食分だけなので一回500~1000円。飲み代の数分の1で人脈が築けるようになった。結果、交際費は月2万円と4万円マイナス。味を占めた島田さんは合コンの時間も早めた。
「ランチ合コンです。夜の合コンだと男は8000円が相場でしたが、ランチだと1000円の割り勘でも女性は納得する。仮におごったとしても2000円で済みます。しかも、合コン嫌いの女性も気軽に参加してくれるので、出会いが広がりました。生真面目なところがある僕は、夜よりも昼のほうがモテた(笑)。そこで出会った何人かとは、後日2人っきりで夜に飲みにいくこともありました」
安く済む昼のうちに物色して、高くなる夜は狙い撃ちに。合コン代も月2万円にまで下がったが、「回数はむしろ増えた」そうだ。
今の貯金額のほとんどは、この節約したお金にボーナスを足して築き上げた。
島田さんは朝型生活を送ることで、ある種の悟りも開いたという。
「結局、人間は夜に起きていてもロクなことがない。夜の飲み会で5000円と言っても誰も疑問に思いませんが、ランチでこの額を取られたら『あれっ』と思いますよね? 日が落ちた瞬間に、人間は判断力が低下して、財布の紐が緩くなってしまうんです。それに、夜は次の朝まで膨大な時間があるので、飲み会は間延びしてしまい、合コンでは女性が過度な警戒心を抱いてしまう。
その点、朝と昼は時間が限られていますから、濃密な時間を過ごそうと思うようになるし、女性も安心できる。『お酒を飲んで初めて仲良くなる』という発想は、もう古いんです」
日が昇ったら働き、沈んだら寝る。人間の本来の姿に戻るだけでお金は確実に貯まっていくのだ。
<島田さんの1か月の収支>
月収 37万5000円
住居費 7万円
光熱費 1万6000円
食費 4万円
衣料費 1万円
朝食会費 2万円
合コン代 2万円
貯蓄額 19万9000円/月
<PHOTO/Chan Yew Leong>
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