なぜ、男はすぐ「この子、俺のこと好きなのか?」と勘違いするのか?
ちょっとした女性の行動で、「自分に好意があるのでは!?」と勘違いしてしまう男性は少なくありません。もちろん男性の全てではないですが、「女性よりも男性のほうが自分に好意があると勘違いする傾向にある」と感じている人も、多いことかと思います。
目線が何度か合っただけで自分に気があると勘違いする。ボディータッチをしただけで自分へのアプローチだと誤認してしまう。その人に対して、そんな気サラサラ無いのに、勘違いされる女性としては溜まったもんじゃないですよね?
ただ、そう言っておきながら、私自身もしょっちゅう勘違いしてしまう人間でした。むしろ勘違い度は通常の男性の何倍もヒドイかったかもしれません。たくさん勘違いをして、たくさん赤っ恥をかいたエピソードは数知れず……。
ただ、「好意を持たれているかもと感じても99%は勘違いである」ということに、今ではしっかりと実感できています(笑)。おかげで私は赤っ恥をかくことはめっきり少なくなったわけですが、残念ながら世の男性たちの中には、今日も絶好調に勘違いし続けている人がたくさんいるようです。
では、なぜ彼らは自分に好意があると勘違いしてしまうのでしょうか? それには主に2つの理由があると考えられます。
1つ目は、多くの男性が、女性の友人が本音で話す環境にいないからです。
たとえ自分に好意があると思っていても、その人が参加している女子会のような場に混じれば、その女性は平気で好きな人の話を始めます。「えー! 俺のこと気になってたんじゃないのかー!」と気が付かされるわけですが、そういうシチュエーションに何百と遭遇していれば、自分の「好意探知機」がいかに性能悪くて、誤作動ばかり起こす不良品か、身を持って知るわけです。多くの男性は女性の友人が少ないから、それに気が付かされる機会が圧倒的に少ないと言えるでしょう。
たまに勘違いが良い方向に繋がることもありますが、基本的には迷惑でしかないので、男性の皆さまには早く自分の「好意探知機」がいかにポンコツかを自覚して欲しいものですね。
男性が勘違いする2つ目の理由は、女性から積極的にアピールするということが、日本社会ではまだ受け入れられているとは言い難いからです。
全てではないですが、日本人男性には「自らガツガツ積極的にアプローチする女性は引いてしまう」という意見を吐いている人が少なくありません。ようするにガラスのハートの持ち主か、または男のプライドをこじらせているわけです。
それゆえ、アグレッシブな一部の人を除き、女性側が自らアプローチをする際には、そのような男性の意見に配慮して、控えめなアプローチをしてしまいがち。結果、男性から見たら、「本当に気があるのか気が無いのか分かりにくい」「日本人女性の好意は、見定めるのが非常に難しい」となってしまうのです。
もちろん、それは決して日本人女性が悪いのではなく、「自らガツガツ積極的にアプローチする女性は引いてしまう」という言説を振り撒いている男性が悪いので、矛先を女性に向けてはいけません。
また、女性の意見が男性から見えにくい社会であることは、「男の部屋に入ればセックスしても良いという合図」など、男性の勝手な解釈がまかり通ってしまうことにも繋がっています。セクハラが、自分に好意があると勘違いして、行き過ぎた行動を取ることにより生まれることもよくある話です。
さらに、本当は全然控えめな性格ではないのに、男性の目線を気にして自分の意見を言うのを抑え気味でいる女性も少なくありません。「結婚したら妻の性格が変わった」などと妻を詐欺師かのように批判する男性がいますが、婚前に女性が主張できないような関係しか作ってこなかった自分にも大いに原因があるのです。
女性も男性もこのような悲劇に陥らないためにも、男性はハッキリ自分の意見・好意を伝える女性を大好きにならないといけませんし、女性もハッキリ自分の意見・好意を伝える人にならないといけません。是非、そういう雰囲気を一緒に作って行きましょう!
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
【勝部元気】
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログ『勝部元気のラブフェミ論』(http://ameblo.jp/ktb-genki/)は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
【原因1】女性の友人の本音を聞いたことがない
【原因2】積極的にアプローチする女性にドン引きする
勝部元気
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログは、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
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『恋愛氷河期』 著者は、ナンパ禁止論や反・不倫論で話題を呼んでいるコラムニスト。男性から、かつ若手からの立場で、女性に厳しい社会に真っ向からダメ出しをする。 ![]() |