「熱海秘宝館」が女性にも人気だって。昭和のラブ遺産をフォトレポート
昭和の時代には日本各地にあった秘宝館。栄枯盛衰と言いますか、時代は変わって今や残るは「熱海秘宝館」(昭和55年開館)のみとなってしまいました。廃れる一方だったはずの秘宝館。
ところが、ここ熱海秘宝館の入館者数は前年比で3割増加だそうです。いったい何が起こったのでしょう? さっそく見に行ってみました。
つまんない言葉遊びジョークのことを「親父ギャグ」と言いますが、秘宝館は「エロ系親父ギャグをバンバンたたみかけられる場所」でした。おっさんDNAを色濃く感じます。
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この展示は、舞踏会のマスクを覗くと、ショートフィルムが見られるというもの。
昭和臭プンプンの映像では、アラビアのダンサーの格好をした女性が棒読みで「アラジンのランプが、あらジーン、あら、びらびらになっちゃったわ」とか言ってます。まあつまり全体的にひたすらこのノリです。
「浦島太郎」や「一寸法師」のパロディもあります。これがまあ「原作からよくぞエロに持ってった!」という、よくできてるケドしょうもないストーリーでした。
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そういえばAVも何かのパロディでストーリーを作ることがありますよね。エロ漫画でも「グリム童話」とか「源氏物語」なんかはよく標的になってます。
エロといえば春画もまた、高い教養を必要とするパロディものがたくさんあるのだとか。平安時代には春画のことを「笑い絵」と言ったそうです。
春画は、明治時代になるとキリスト教思想が取り入れられ、急速に衰退していったそうです。しかし性を笑う春画の文化は、ここ秘宝館に受け継がれていたんですね! 秘宝館にも入ってすぐに春画のコーナーがありました。
展示の最後にはお土産屋さんがあります。
ここで買うのは消費してしまう系がオススメです。女子SPA!編集長は数年前にここでねじを巻いて歩く珍宝くんみたいなのを買ったそうですが(どうしてそれを選んだんだ)、誰にも見せることなくしまわれたままだそうです。
教訓を活かして、珍宝の形をしたカステラ「子宝」と、いかがわしい形をしたチョコばっかりが入ってる「Hしたくなるチョコ」を買ってきました。とはいうものの、やっぱり持っていく先を選ぶんで困ってますが……。
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しかし秘宝館にはちょっと困った後遺症があります。日常の何気ないものがすべてエロ化されているので、なんでもかんでもいかがわしいものに見えてきます。
一晩寝たら治ったけど、けっこう要注意です。
●熱海秘宝館 公式サイト http://www.atami-hihoukan.jp/
<TEXT/和久井香菜子>
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- あぁっ、いかがわしい!
- ドラムスティックの先っぽもいやらしい……!
和久井香菜子
ライター・編集、少女マンガ研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。英語テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。視覚障害者によるテープ起こし事業「合同会社ブラインドライターズ」代表