「私たちは二人で一人♪」カップルでいつも行動するアメリカ人【国際恋愛のABC】
昨今、外国人と恋愛するチャンスって意外とあるんです。メタル好きが高じてアメリカへ留学した「めがめたるさん」も、現地で知り合ったアメリカ人と遠距離恋愛ののち結婚。在米歴9年の彼女が見た、国際恋愛の作法とは…。
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前回は『アメリカでは家族に紹介される=結婚を意識、ではない』というテーマでお話しましたが、今回はカップルでの行動について。
アメリカに住み始めて驚いたのは、私たちは二人で一人♪ と言わんばかりに常に恋人と一緒に行動するカップルの多いこと!
日本にいた頃は付き合っている人がいる時も、「私の友達は私の友達、彼の友達は彼の友達」という意識でいました。お互いの友達に紹介することもあるけれど、共通の友人が多く来るイベント以外、自分の友達と遊ぶ時は単独行動で、それを疑問に思ったこともありませんでした。
しかし、ここアメリカではパーティーやイベントに参加する時はカップルで共に行動するのが当たり前! 結婚式にお葬式、その他誕生日のサプライズパーティーなど他様々イベントも、2人のうちどちらかが誘われると、そのパートナーも参加となります。
ちょっと分かりにくいと思うのですが、例えるなら日本だと仕事の後に会社の皆で飲みに行こう! となった時に、「じゃあ俺彼女連れて来るわ」とそのうち1人が言う感じでしょうか。「え? 何で?」となりそうですよね。
アメリカでは夫がどこかに誘われようものなら、全く関係のない私に「一緒に来られる? スケジュール空いてる?」と連絡が入ります。「いやいや、私知ってる人いないし一人で行っておいでよ~」と答えると「冷たい…」と悲しまれることも。
単に夫が構ってちゃんなだけかと思いきや、「カップルなんだからどこかに行く時は一緒じゃないと!」という考えのアメリカ人は意外に多いのです。
よく映画などで「彼って恋人でもあり、私の一番の親友でもあるの!」みたいな台詞を聞きますが、「そりゃこんだけ一緒に行動してたら、親友レベルで仲良しじゃないとやっていけないわ」と今は思います。
知人のアメリカ人男性なんて「僕が一人になるのは仕事の時だけ。他はどこに行くにも妻と子供と一緒だよ」と語っていました。人によって程度は違うでしょうが、カップル文化とはそういうものなのか…!
こう書くと「じゃあ彼氏彼女がいない人は、アメリカでは肩の身狭い想いをするのでは?」と思われそうですが、このカップルで来る人が多いイベント、実は「自分+ゲスト1人」であれば誰を連れてきてもいいそうです。
「今彼女がいないから、元カノと一緒に来た~」という人や「彼氏いないから親友(女性)と来た!」という人もいますし、もちろん1人で行ったからと言って、恋人がいないのかと問い詰められたりはしません。なので恋人がいない! と焦る必要は特になし。
生まれも育ちも日本の筆者は、このカップル文化に慣れるまで結構時間がかかりました。アメリカ生活が何年目に入ろうとも「たまには一人でいたいし、夫抜きでどこかに行きたい!」という想いは消えず、未だにほぼ毎月女子会の時間を設けては、同じ境遇の女同士で息抜きしております。
絆は深まるけれども、なかなか疲れるこのカップル文化。皆様はどう思いますか?
<絵と文/めがめたる>
【めがめたる】
イラストレーター/ブロガー/日本語教師/Heavy Metal Enthusiast ヘヴィメタル好きが高じてアメリカに留学し、現地で知り合ったアメリカ人と結婚。夫との暮らしを描いたブログ『彼と日本語と私』とメタラーの孤独っぷりをまとめた『メタリ子生活帳』を更新中。

「カップルで共に行動するのが当たり前」のアメリカ

カップル文化だけど、相手は友達でも良し!1人でも良し!
めがめたる
イラストレーター/ゆるブロガー。ヘヴィ・メタル好きが高じてアメリカに留学し、現地で知り合ったアメリカ人と結婚。
現在はアメリカでイラストを描いたり日本語を教えたりして暮らしています。ブログ『彼と日本語と私』を更新中。著書に『メタリ子生活帳 わたしのヘヴィ・メタルな毎日 』