「誕生日祝え!」&「祝ってやるんだから喜べ!」バースデーまわりのプレッシャーがつらい…
「この世は毎日が誰かのバースデー」なのはいいんですが、SNSの普及により「今日は●●の誕生日です」という通知が連日届き、鬱陶(うっとう)しい限り。
「みんなでお祝いしよう!」という同調圧力に強いストレスを感じ、あえてログインせずにやり過ごしている人も多いのではないでしょうか。
今回は、そうした誕生日にまつわるプレッシャー=バースデイ圧力について考えたいと思います。
バースデイ圧力には「祝え」と「喜べ」の2種類があり、「祝え」は、SNSの誕生日通知や本人によるダイレクトなアピールにより、無理矢理祝福しなければならない空気にさせられることです。
以前、数回話したことあるだけの男性に、
「俺の誕生日、今月の×日だからちゃんとお祝いしてね。プレゼントは手作りの***がいいな。それとは別に、俺にオススメの本をちゃんと自腹切って買って用意しておいてね」
と真顔で言われ、唖然(あぜん)としたことがあります。
「誕生日が近い」というただそれだけの理由で、ここまでダイナミックに距離感を見誤(みあやま)られるのもある意味すごい。そして、わざわざ「自腹切って」をつけて、「家にある本は持ってくるな」と暗に注文つけているのが腹立たしいです。
これはかなり極端な例ですが、たいして親しくない人間に対して無邪気に圧力をかけてくる人は少なからず存在し、私のようなプレッシャーに弱い人間の胃をキリキリさせています。
そして、さらにタチが悪いのが、「(俺が・私が祝ってやるんだから)喜べ」という理不尽なプレッシャーです。
知り合いのOさん(50代男性)は、「女の子の誕生日に、◯◯にある××円のレストランに連れていってあげた」というような自慢をいつもしていて、「みんな大喜びしている」と満足げ。
デートの細かい予算まで他人に言っちゃう人ってセコくてダサいし、交通アクセスの悪いOさんの家の近くの店に呼びつけてるのも感じ悪いなと思ったのですが、まあそれはそれとして。
後日、Oさんにお祝してもらった女の子に話を聞いてみたら、
「事前に何の相談もなく勝手に店を予約しちゃって、誕生日当日は予定があるからって断ったら『は?予約するのすごい大変だったんだよ?』ってキレられて、その後もずっとネチネチ文句言われたから、仕方なく友達との約束を断っていやいや食事した。
食事中、ちょっとでも気を抜くと、『美味しくないの?』『せっかく用意したのに』ってうるさいから、ずっと狂喜乱舞してた。疲れた」
とのことでした。地獄かよ。
とはいえ、「嬉しいに決まってるよね?」という無邪気な押し付けは、自分にも身に覚えがあります。勝手に頑張っておいて、思い通りのリアクションがないと「こんなにしてあげたのに!」と拗(す)ねてしまったり。相手にとっては、ありがた迷惑もいいとこです。
こうした行為は、100パーセント好意の上に成り立っているので、無下(むげ)にもできません。誕生日は、自分が押し付けを受ける側に回る可能性が高くなるため、またしても胃がキリキリしてしまうのです。
パリピの皆さんにとっては、バースデイ圧力上等なのでしょうが、イベントごとのたびにグッタリしてしまう内気な人間にとって、こうしたプレッシャーは恐怖でしかありません。
お祝いしたい人の誕生日だけお祝いして、本当に嬉しいことにだけ喜びを表現したい。わがままと言ってしまえばそれまでなんですが。「祝え」「喜べ」といったプレッシャーを受けても、サラリと受け流せるような肝のすわった人間になりたいものです。
ここまで書いておいて恐縮ですが、私の誕生日は9月21日です(無邪気)
―シリーズ女が受ける圧力【6】―
<TEXT/藍川じゅん>
【藍川じゅん】ハンドルネームは永田王。高収入求人サイトにてコラムを連載中。6.4頭身(身長161cm、頭高25cm)(日本人の平均は7.2頭身)の巨顔体型。女性用リラクゼーションを求めて徘徊しています。

バースデイ圧力、まずは「祝え」系

「喜べ!」という理不尽なプレッシャー

