“King & Prince”ファンの手が届かない距離が逆に良い理由とは
<ジャニヲタ歴20年・みきーるのJ-ウォッチ>
満を持して、ジャニーズの新グループ“King & Prince”(キンプリ)がデビューしました。
デビュー曲「シンデレラガール」は、メンバーの平野紫耀さん主演ドラマ「花のち晴れ~花男Next Season~」のテーマ曲でもあり、すでに大人気。
また、彼らが表紙を飾った「anan」5月30日号は発売翌日に重版が決まるなど、早くも覇王としての貫禄を見せつけています。
のっけからエリート街道まっしぐらのキンプリですが、何がいいかと言うとその距離感。王らしく、王子らしく、「おいそれとは触れられない感じ」がすごくいい!
昨今は、さまざまなスタンスのアイドルがいて、距離の近さが嬉しいこともよくあります。でも、その近さが苦しくなることもある。
若俳(若手俳優)ファンからキンプリファンに転じた女性(25歳)に聞きました。
「若俳を追っているときは、うその距離感と本当の距離感に悩んで病みました」
――うその距離感?
「はい。CDやグッズを買うと、俳優と一緒にチェキが撮れたり、ハグしてくれたりするんですが……。最初は“いっばい買って、いっぱいチェキ撮ろう!”とかノリノリなんですよ。すごく楽しいんです。
でも、回を重ねると、“いっぱい買ったから、優しくしてくれてる”のに、“こんなに優しくしてくれるのは、お金うんぬんじゃなくて、本当に私のことを好きになったからだ”って思うようになってしまって」
――無理もなさそう……。
「そう思い始めたら、もう地獄でした。他のファンに対して“彼は私のことが好きなのに、仕事だからしかたなくこの子にも優しくしてるんだ”とか思っちゃうんですよ。
で、“私の彼なんだから、遠慮してよ!”ってなる。ファン全員が全員、そんな感じでにらみあって、もう現場に行っても全然楽しくないんです」
――つらいですね……。
「それでいて、その俳優に彼女がいることがわかって、もうぐちゃぐちゃになりました。チェキもハグも、“これは恋人ごっこっていう遊び”って割り切れたらよかったのに、幻想の距離が近すぎて、ダメでした」
――幻想の距離。
「はい。そんなとき、キンプリを知って。王様と王子様じゃ、気安くできなくて当然だな~って思ったら、なんか嬉しくなってきたんです。これなら安心して応援できるじゃんって」
最初から、勘違いさせない距離があるってことですね。たしかに、ロイヤルファミリーになれなれしくする人はいませんし、“そういうもの”として見ることができます。
キンプリは、近年近づきすぎたアイドルとファンの距離を、優しく是正してくれる存在なのかもしれません。遠くから見ているだけで楽しい――。
それは、尊い王たち、王子たちでなければ叶えられぬこと。
キンプリが高貴な城で君臨し続けられるよう、願ってやみません。
<TEXT/みきーる ILLUSTRATION/二平瑞樹>
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【みきーる】
著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru。公式ブログ『ジャニヲタ刑事!』

“King & Prince”デビュー!その距離感の優しさ
キンプリはアイドルとファンの距離を優しく是正してくれるのかも

みきーる
ジャニヲタ・エバンジェリスト。メンタルケアカウンセラーⓇ。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru、公式ブログ:『ジャニヲタ刑事!』