結婚式当日に超大型台風が上陸。沖縄での“嵐の結婚式”の行方は?
結婚式は人生の門出を祝う晴れ舞台。
しかし、天気の神様は気まぐれなもので、当日必ず晴れるわけではありません。
5年前に夫の出身地である沖縄県の那覇で結婚式を挙げた森山舞子さん(仮名・32歳/派遣社員)は、「披露宴当日に超大型の台風が上陸したんです。最初は中止も覚悟したけど、何事もなかったかのように予定通り行われたので驚きました」と話します。
ちなみに舞子さんは、東京生まれの東京育ち。式は都内で一度挙げたそうですが、参加できなかった夫側の祖父母や親族、地元の友人らへのお披露目も兼ねて行ったそうです。那覇はこの日、25メートル以上の暴風域になっていたにもかかわらず、1人の欠席者もいなかったといいます。
「心配していたのは、私やウチの両親だけ。夫の叔父は、駐車場から式場の建物に入る短い距離の間でスーツがビショ濡れになっているのに『なんくるないさー』って笑ってるし、夫のおばぁも『台風なんて年に何度も来るからみんな慣れっこなのさー』とまったく動じていない。
同じ日、式場では私たち以外に数組の披露宴が予定されていましたが、それも通常通り行われていましたし、夫が『大丈夫だって』と何度も言っていた意味をようやく理解しました」
ちなみに当日、那覇空港発着の飛行機が全便欠航。地元で最も賑わう国際通りにも人の姿がほとんどない状況で披露宴は始まりましたが、極度の緊張状態にあった夫が最初のウエルカムスピーチでいきなり失敗してしまいます。
「紙に書いたカンペを読みながら挨拶の言葉を述べていたのですが、いきなり『本日はお日柄もよく……』って言っちゃったんです。本人は口に出した後に気づいたみたいで、『えっと、じゃなくて……』とかしどろもどろになって会場中が大笑い。
スピーチの後、彼はヘコんでいましたけど、ウチの両親や彼のおじぃとおばぁも声を出して笑っていたし、結果的にツカみはバッチリでした」
しかも、この日挨拶した招待客の全員が新郎の真似をして、天気ネタで軽くボケてからお祝いのスピーチを述べるという決まり事のようになってしまったとか。
「仕事関係の人が多く出席した東京で行った披露宴は普通の式だったんですが、那覇では仕事関係の人がいなかったこともあり、誰もが予定調和なんてお構いなしに自由にやっていました。
夫の叔母さんは趣味で琉球民謡を披露して、それに合わせてみんな立ち上がって踊り出しちゃうし。でも、勝手な私のイメージですけど、それが沖縄っぽい感じに思えて、とても温かく感じました」
夫の中学時代の友人有志たちによる歌の余興のコーナーでは、曲目を当日の天気に合わせて嵐のデビュー曲『A・RA・SHI』に変更。このノリは二次会のカラオケ大会にも引き継がれ、なぜか「嵐や台風にちなんだ曲を歌う」というルールになっていたそうです。
台風上陸で暴風雨が吹き荒れるも欠席者はゼロ
地元・沖縄の招待客は台風にもまったく動じる様子なし

緊張した夫が「本日はお日柄もよく」と言い間違え

1
2