
結婚式は新郎新婦の生い立ちや馴れ初めを披露する場であるがために、マウント合戦になりがちだと語るのは後藤絵里さん(33歳/仮名)です。
「私はある大学の英文科出身なのですが、付き合いがある友人の中に自分より成績が悪くて留学経験もなかった子がいたんです。当時は勉強がんばりなよ~なんて言ってよくからかっていました。でも外資企業に勤めてる帰国子女と結婚したということで、結婚式に呼ばれたんです」
後藤さんは結婚式当日に大学時代には想像できなかった光景に衝撃を受けたと言います。

「新郎側の招待客がイケメン外国人ばっかりでした。モデルみたいにスタイルが良い人もいて。ウェルカムスピーチも全部英語、ウェディングムービーも英語でした。意味を理解して笑ってるのは新郎新婦と新郎側の招待客だけ。私や他の大学仲間も卒業してからはほとんど英語に触れていなかったので何を話しているのかわかりませんでした。
新婦側の親戚も愛想笑いで対応していて、正直なんで呼ばれたの?って感じでした。新婦が『英語がわからない人は雰囲気だけ楽しんでね』と言っていたのがいやらしかったですね。私は英語ができるのよってアピールしたかったんだと思います」
学生時代の関係性が思わぬところで覆される経験になったそうです。
結婚報告を受けたら祝う気持ちを大切にしたい…そう思いながらも相手の夫のステータスを見てしまうのは女の性。何がマウント合戦のきっかけになるかは予想がつかないもの。女性達の仁義なき闘いはまだまだ終わらなさそうです。
<文/大庭スミ>