『俺の話は長い』 生田斗真が演じる最強ニート
<ジャニヲタ歴20年・みきーるのJ-ウォッチ>
生田斗真さん主演ドラマ『俺の話は長い』が始まりました。斗真さんは本作で、起業の夢破れ、実家の母に寄生して暮らす31歳のニート・岸辺満役を演じています。己がプライドを守るため、屁理屈だけは一人前の満の物言いは、斗真さんでなければブン殴りたくなるほどのクソうざさ。
こういうニートを見ると、誰もが「甘やかしすぎ」「なぜもっときつく出ないの?」と母親を責めがちですが、それは短絡的すぎるというもの。実は満のような息子は、母にとって憎めないし、なかなか悪くない存在なのです。
斗真さんが演じているのは、母にとって最後の恋人たりえる……“最強ニート”なのであります。
その魅力のポイントを見ていきましょう。
●美しいルックス
男らしく愛嬌もある顔立ちと、30過ぎてもスリムな体型。母から見ればかなり満足度の高い仕上がりといえましょう。
●母をもてなす優しさ
満は毎朝、極上のコーヒーを淹れて母をねぎらいます。大切にしてくれる特別感は、捨てがたいはず。
●挑戦した勇気
何もしなかったわけでなく、「息子は夢に挑戦して傷ついたのだ」という事実が、母の保護欲をアップします。
●家の“男手”として期待
買い出し時にクルマを出してくれるなど、家庭の男手として頼りになります。
●嬉しいオラつき
甘えられたり、オラつかれたりすると悪い気はしない母心。軽いオラつきは、これを巧みに刺激します。
満の母(原田美枝子さん)のように、夫と死別後、息子に“彼氏み”を見出すお母様って、実はかなり多いもの。彼女らが息子を見つめるまなざしには、女の華やぎや愛が満ちています。
「自分の息子はそんなに悪いもんじゃない」という思いとともに、応援を続けたい母心、とてもよくわかります。
満はコーヒーの店を開くもうまくいかず、数ヶ月で閉店の憂き目にあいました。今は捨てられずにいるコーヒーの道具を抱え、悶々としているようですが、再び前に踏み出す日は来るのでしょうか。
まぁでも、斗真さんのような息子なら、無理やり追い出してどこぞの女にくれてやらんでも、ずっと家にいてくれたらいい。そんなふうに思うのも正直なところだろうと思います。
誰もが“分別という名のフタ”をしてきたパンドラの箱を、ブチ開けてしまうような困った男。最強のニート・満が自分の傷とどう向き合うか? 甘やかしすぎずに見守りたいと思います。
<文/みきーる イラスト/二平瑞樹>
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みきーる
ジャニヲタ・エバンジェリスト。メンタルケアカウンセラーⓇ。女子マインド学研究家。応援歴20年超のジャニーズファン。女心を知って楽しく生きるためのライフハック“女子マインド学”を提唱。著書に『ジャニ活を100倍楽しむ本!』(青春出版社)『「戦力外女子」の生きる道』他。Twitterアカウント:@mikiru、公式ブログ:『ジャニヲタ刑事!』