――本作は、クランクイン後にコロナ禍で撮影が中断したり、さまざまな難題もあったとか。三木監督が「新しいものは往々にして制約から生まれる」とコメントされています。俳優であり、クリエイターでもあるオダギリさんはこの言葉をどう受け止めますか?

『大怪獣のあとしまつ』より
オダギリ「僕も昨年『オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ』というドラマをNHKで作らせていただきましたが、NHKって制約の塊なんです。それをいかに逆手に取って面白くしていくかの連続でした。
制約があるからこそ抗えたり、乗り越えようとしたり、もっと面白いアイデアで上回りたいという気持ちになる。NHKでなければ、脚本を超えることはなかったと思います。三木監督に限らず、モノづくりをする人たちというのは、制約をいかに飛び越えるかみたいなものを楽しむんだと思いますね」
――その方が燃えるんですかね。
オダギリ「燃えるし、何をやればいいかが明確になっていきますよね。『好きなように自由に作ってくれ』と言われるほうが、作品がぼんやりしちゃって面白くないかもしれません」