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子どもの「社会性」が身に付くうえに親も楽しめる“稀有なエンタメ”開発者に聞いたおすすめ7選

 2006年にボードゲーム専門店「すごろくや」を創業した丸田康司さん。ロシア発の人気カードゲーム『ナンジャモンジャ』を累計国内出荷150万個以上の大ヒットに導くなど、新たなボードゲームの企画開発やイベントの開催、店舗でのボードゲームの選び方のアドバイスを行い、初心者やファミリーなどの幅広い層を対象にしたボードゲームの普及に尽力しています。
ボードゲーム専門店「すごろくや」の創業者・丸田康司さん

ボードゲーム専門店「すごろくや」の創業者・丸田康司さん

 前回は丸田さんに、ボードゲームで育まれる2つの力(「社会性」と「自分の頭でうまくいく方法を考えること」)や、親が子どもの年齢や成長に合わせたボードゲーム選びをすることが大切だというお話を聞きました。 【前回の記事】⇒親とボードゲームをして育った子どもと、そうでない子の“大きな違い”。開発者が語る意外な効果  今回は、年齢別のおすすめボードゲームや、その魅力について聞きました。ぜひ、お子さんにボードゲームを選ぶ時の参考にしてみてください。

親子でボードゲームを楽しむコツ

丸田さん――子どもと一緒にボードゲームで遊ぶときに気をつけたほうがいいことはありますか? 丸田康司さん(以下、丸田):子どもが自分達だけで社会性を保って遊ぶ場を作るのは難しいので、親子で遊ぶようにしていただきたいです。今回ご紹介するボードゲームは、基本的には親御さんが一緒に遊ぶことを前提にしておすすめしています。 また、最近は大人でも説明書を読むのが苦手な人が多くいます。ボードゲームは最初にルールを理解しなければなりません。そのためには、論理的に考え、必要な情報と重要ではない情報を見分けて取捨選択をする力が必要です。しかも、ルールを子どもに説明しなければいけないので、ハードルが高いと感じる方もいらっしゃると思います。 でも難しく考える必要はありません、まずはお子さんと一緒に説明書を読んでみるといいと思います。1人で背負い込んでしまうと失敗することが多いので、家族みんなでゲームをやって「この場合はどうするんだろうね?」と遊びながら徐々に理解していけばいいのです。その部分も含めて「自分が先導しなきゃ」ではなく「みんなで楽しむ場を作るんだよ」という心持ちで始めてみるといいのではないでしょうか。

【3歳~大人】『イチゴリラ』(2~6人用)

所要時間:15分 ルール難度:1.すぐわかる
イチゴリラ

イチゴリラ

「すごろくやで作った未就学児もできるカードゲームで、日本では『神経衰弱』として知られるような、カードのペア合わせをするゲームです。ヨーロッパでは『メモリーゲーム』と呼ばれる定番のキッズ向けゲームで、カードの数は大抵の場合24枚くらい。絵柄も動物やアナ雪など色々な種類があります。日本ではそれを52枚もあるトランプで無理やりやっているので、『神経衰弱』という名前の通り、つらいイメージが付いてしまっています。 『イチゴリラ』は、メモリーゲームを少し進化させたゲームです。例えば『サンタ』のカードは3枚入っており、最初に『サンタ』をめくった場合は3枚連続でサンタをめくれたらもらうことができます。他にも『にんじん』は2枚、『ヨット』は4枚、『悟空』は5枚など、絵柄によって揃えるべき枚数が違います。『イチゴ』のカードは1枚だけなので、最初にめくった時点でもらうことができます。 ハードルの高い『悟空』は最初から諦めて、『サンタ』だけを狙って記憶するなど、自分なりの作戦を立てることができます。しかし、『悟空』と『ゴリラ』など、似た絵柄のカードがあったりするので混乱してしまいます。 また、大人は『5枚は無理だ』と諦めてしまうけれど、子どもは気にせずどんどんめくるので意外に取れたりすることもあって、盛り上がると思いますよ」
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3歳から始められる“鉄板のゲーム”
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