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ホリエモン出演で批判殺到!炎上上等のCMがコケた理由とネットの「不快感」の源とは。前任のたけしと決定的な違いも

 日清食品『完全メシ』のCMに堀江貴文氏が出演していることに批判が殺到。X上で「#日清食品不買運動」というハッシュタグがトレンド入りする事態になりました。
(画像:日清食品『完全メシ』サイトより)

(画像:日清食品『完全メシ』サイトより)

コロナ禍での餃子店閉店事件再び。成田悠輔氏もかつて

 堀江氏の、自分と異なる意見には“バカ”とか“頭悪い”と乱暴な言動をいとわない姿勢や、「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首と親しい間柄であることなどに疑問を抱く多くのネットユーザーが、日清食品に対して抗議の意を示しているのです。  また今回の一件で、コロナ禍でマスク着用の是非をめぐって騒動となり、結果閉鎖を余儀なくされた尾道市の餃子店での事件も再びクローズアップされています。そうした人物を食品の広告に起用する感性について問いただす声も多く、ただ堀江氏がイヤだからダメ、という問題では済まなくなっています。  もちろん、堀江氏を起用するにあたっては、こうした声があがること自体は予想できたはずです。しかしながら、ここまでの反応は想定外だったのではないでしょうか。昨年のキリン『氷結無糖』のウェブCMにおける、成田悠輔氏の降板騒動とよく似たケースだと言えます。  好感度勝負の王道ではなく、“悪名は無名に勝る”論法のキャスティングが裏目に出た格好です。なぜ『完全メシ』の堀江氏は、こんなにも拒否されてしまったのでしょうか?

『完全メシ』の合理性と固く手を結ぶ堀江氏

 この騒動について論じたロマン優光氏のコラムに、ヒントがありました。  ロマン優光氏は、“これだけ食べておけば栄養についてめんどくさいことを考えなくてもいいという利便性と満足感を得られる味わいを独自のテクノロジーによって両立させた『完全メシ』のコンセプトが、堀江氏の話術に象徴的なライフハック的合理性と見事に合致したがゆえのCM起用だったのではないか”と論じています。(『堀江貴文と#日清食品不買運動』実話BUBKAオンライン4月4日掲載)
 この見立てには膝を打ちました。たとえば、堀江氏の前に出演していた北野武氏の場合は、むしろそのように現代的かつスムーズな合理性に対して疑いを持つ世代の代表として、反語的に『完全メシ』の魅力を伝える役割を担っていました。  一方、堀江氏は、端からこの合理性と固く手を結んでいる存在です。そこには北野氏が醸していた批評性やユーモアではなく、この利便性やテクノロジーを理解しない者は頭が足りていない、とのメッセージが色濃くにじみ出ているのですね。なぜならば、堀江氏自身がそのような言動を繰り返してきているからです。  セリフは台本の通りなのでしょうが、フレージングは堀江氏のキャラクターを反映しています。『完全メシ』がそのキャラに全面的に乗っかる形で、堀江氏の“悪名”によって加速している。  つまり、“悪名”が意外性のあるテンションとして機能しているのではなく、違和感を生まないただの潤滑油となってしまっているわけですね。
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炎上上等で打った今回のCMが機能しなかった理由
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